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カテゴリー:問題解決
固定電話は今後も減少する?契約者数の推移・利用者が減っている理由・解約リスクを解消する方法を解説
「固定電話なんて今後は不要でしょ!」「スマホがあれば十分」といった意見をお持ちの方も多いのではないでしょうか。その一方で、固定電話を解約した後に後悔している方も少なくありません。そこで今回は、固定電話の利用率がどの程度減少しているのか、加入契約数が減っている理由、解約リスクを解消する方法などについて解説します。
目次
固定電話の利用者数を徹底調査!総務省の見解は?
漠然と「固定電話の利用者が減少している」と感じている方も多いようですが、だからと言って正確な現状を把握せずに思いつきで解約するのはおすすめできません。
なぜなら、固定電話の必要性は「個人・法人」の違いはもちろん、「回線タイプ」や「契約者の世代」といった条件によって影響を受けるから。
まずは、日本国内における固定電話の利用率について実施された5種類の調査結果を見てみましょう。
解約すべきか継続すべきか、固定電話の今後について悩んでいる方にとって大きなヒントになるはずです。
▼固定電話の今後を示唆する調査データ
- 加入契約数の推移を「固定通信・携帯・IP電話」で比較
- 固定電話の減少傾向を「回線タイプ」で比較
- 固定電話の減少傾向を「事務用」と「住宅用」で比較
- 固定電話の保有率を「世帯主の年齢」で比較
- 固定電話の保有率を「世帯構成」と「年収」で比較
加入契約数の推移を「固定通信・携帯・IP電話」で比較
最初にご紹介するのは、総務省が公式ホームページで公開している2021年度版(令和3年)の調査結果です。
下記のグラフは、4種類の音声通信サービスにおける加入者契約数が、2010年~2020年までの10年間でどの程度増減しているかを表しています。
引用:総務省 電気通信サービスの提供状況・利用状況(令和3年・2021年)
上記の調査結果から、契約件数が著しく減少している固定通信に反比例するように、スマホなどの移動通信が急増しているという事実が見えてきます。
▼加入契約数の推移
- 固定通信(NTT東西の加入電話・ISDN・直収電話・CATV電話):約40%まで減少
- 移動通信(携帯電話・PHS):固定通信の11.4倍ほど増加
- 0ABJ型IP電話(市外局番つき):約2倍の増加
- 050型IP電話:ほぼ横ばい
さらに注目すべきは、0ABJ型IP電話の増加傾向です。
03や06といった市外局番付きの0ABJ型IP電話が急激にシェアを伸ばしている理由として、下記の2点が挙げられます。
▼0ABJ型IP電話の利用者が増加している理由
- より安価な固定電話の代替え的サービス
- スマホだけで電話番号が取得できる「電話アプリ」が普及している
つまり、従来タイプの固定電話を解約している方は増えているものの、依然として市外局番つきの固定電話番号は必要とされており、この傾向は今後も続くと予想できるのです。
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固定電話の減少傾向を「回線タイプ」で比較
総務省が一般公開している下記のグラフは、4種類の固定電話それぞれにおける加入契約数の推移を表しています。
引用:総務省 電気通信サービスの提供状況・利用状況(令和3年・2021年)
上記の調査結果から、下記の4点が見えてきます。
▼固定電話の内訳と加入契約数の推移
- NTT東西の加入電話・ISDN:約40%まで減少
- 0ABJ型IP電話(電話アプリなど):約2.5倍の増加
- CATV電話(J:COMなど):9割以上の減少
- 直収電話(おとくラインなど):約30%まで減少
特筆すべきは、NTT東西の加入電話が激減しているにもかかわらず、全体の加入契約数は緩やかな減少に留まっているという点でしょう。
したがって、今後も従来タイプの固定電話から唯一利用者が増えている0ABJ型IP電話への乗り換えが加速すると推察できます。
固定電話の減少傾向を「事務用」と「住宅用」で比較
下記のグラフは固定電話の契約数について過去7年間の推移を表しており、左側の「事務用」と右側の「住宅用」が一目で比較できるようになっています。
引用:総務省 電気通信サービスの提供状況・利用状況(令和2年・2020年)
加入電話とISDNを合算すると事務用・住宅用ともに約40%も減少しており、この流れは今後も継続すると思われます。
▼比較結果
- 事務用:879万件→497万件(約43%の減少)
- 住宅用:1,968万件→1,194万件(約39%の減少)
固定電話の保有率を「世帯主の年齢」で比較
下記のグラフから分かる通り、全世帯を対象とした固定電話の保有率は68.2%と、未だ高水準をキープしています。
引用:ガベージニュース
ただし、固定電話に対するニーズは世代によって大きな差があり、80歳以上の利用者が94.7%なのに対し30代では21.4%、20代にいたってはわずか8.1%にしか過ぎません。
これらのリサーチ結果を踏まえると、スマホを主流とするモバイル世代では今後も「固定電話離れ」が加速すると思われます。
固定電話の保有率を「世帯構成」と「年収」で比較
今後、固定電話を解約しようか継続しようか決めかねているなら、保有率に影響を与えている「世帯構成」や「年収」についても注目すべきでしょう。
引用:ガベージニュース
「世帯構成・年収」と「固定電話の保有率」との関連性に注目すると、下記の2点が見えてきます。
▼属性による傾向
- 世帯構成:高齢者世帯は高く、若年層のみの世帯は低い
- 年収:おおむね、世帯年収が大きいほど保有率も高い
ただし、200万円未満より400万円未満の方が高い利用率を示していることから、たとえ世帯年収に余裕があっても「固定電話に必要性を感じない」または「スマホで十分」と判断されている方も多いようです。
固定電話が減少している理由とは?
そもそも、なぜ固定電話の利用者数は減少の一途を辿っているのか、その理由として下記の5点が挙げられます。
▼固定電話離れが加速している理由
- NTT東西が2024年1月以降に固定電話のIP網移行を決定
- 携帯電話(スマホ)の方が便利
- 固定電話番号がなくても可能な手続きが増えている
- 基本料金と通話料金が削減できる
- 勧誘や詐欺のリスク回避に繋がる
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NTT東西が2024年1月以降に固定電話のIP網移行を決定
総務省は近年の固定の電話の普及率の減少を受けて、2025年には固定の電話を従来の物からIP網への移行が予定されています。
IP網とは従来の電話に特化した回線での通話ではなく、インターネットと同じようにデータ通信の方法で固定の電話を行なっていくとされています。
そのため、NTTが従来のPSTN(公衆電話交換網:Public Switched Telephone Network)からIP網への移行を公式し発表した2017年10月17日以降、固定電話の解約を検討する方が増えているようです。
移行作業が完了する2025年1月までに「光回線に切り替えようか…」「いっそ解約してしまおうか…」など、今後の方針を検討するきっかけになったのでしょう。
NTT東日本・西日本のアナログ回線は使えなくなる?
ただし、IP網に移行するからといってアナログ回線自体が使えなくなるというわけではありません。
今後についてご不安な方は、「NTTの公式サイトに掲載されているIP網移行の概要」または「国民生活センターの啓発ページ」を参照してください。
消費者へのアドバイス
・固定電話のIP網移行に伴う局内設備切替では、利用者側での手続きや自宅での工事は不要です。また、利用中の電話機や電話番号はそのまま利用できます
・固定電話やアナログ回線が使えなくなるなどといった、固定電話のIP網移行等に便乗した光回線などの販売勧誘には十分に注意しましょう。もし不要な契約であれば、きっぱり断りましょう
・不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう
*消費者ホットライン「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
引用:独立行政法人 国民生活センター
携帯電話(スマホ)の方が便利
固定電話が減少し始めたのは、携帯電話の普及率が急伸し始めた時期と重なります。
特にスマホの保有率が高い20代・30代では固定電話離れが加速しており、中には一人暮らしを始めてから一度も固定電話を契約したことがない、という方も珍しくありません。
場所を選ばず通話の発信・発着ができるのはもちろん、Web検索やSNSといった機能まで使える利便性の高さから、「スマホさえあれば固定電話は不要!」と考える方が多いのも当然なのでしょう。
固定電話番号がなくても可能な手続きが増えている
行政手続きやクレジットカードの申し込みなど、かつては登録・申請する際に固定電話番号を求められるケースがほとんどでした。
しかし、携帯電話が普及するにつれて条件が緩和され、今では固定電話番号を必須条件に含めている手続きの方が珍しいくらいです。
ただし、固定電話番号を持っていなくても手続きに支障がないのは、あくまで「個人」に限ります。
法人として金融機関に融資を申請する場合は、事業規模を問わず「住所登録を済ませた固定電話番号」が必要です。
基本料金と通話料金が削減できる
ほとんど固定電話を使用していない方にとって、大きな負担となっているのが毎月支払う基本料金です。
中でも割高なのが、NTTが提供している加入電話の基本料金。
たとえ1度も発信していなくても個人宅であれば1,450円~1,700円、法人であれば2,300円~2,550円の固定費を支払わなければなりません。
通信業界では基本料金が割安な代替えプランが続々と登場していますので、今後も経費節減の一環として固定電話を解約する方が増えると考えられます。
ちなみに、固定電話から携帯への通話料金は加入電話・ひかり電話ともに16円/1分ですが、携帯同士であれば無料通話も可能です。
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勧誘や詐欺のリスク回避に繋がる
在宅率が高い高齢者および専業主婦は、保険やネット回線などの勧誘だけでなくオレオレ詐欺にとっても絶好のターゲット。
その根拠となっているのが、2019年8月づけで公開された福井県安全環境部県民安全課の調査結果です。
▼調査結果のポイント
- オレオレ詐欺の犯人グループは、最初の接触手段として固定電話を狙う傾向がある
- 97.5%の確率で固定電話が狙われている
携帯電話よりも狙われやすい以上、今後はより一層「固定電話の解約=リスクを回避」という考え方が常識化するかもしれません。
固定電話を解約するリスク
固定電話の利用率は明らかに減少していますが、その一方で解約には一定のリスクが伴うのも事実。
今後に備えて、固定電話を解約するリスクについても把握しておきましょう。
▼固定電話を解約するリスク
- 法人用の銀行口座を開設する際、固定電話番号がなければ審査に通りにくくなる
- 社会的信頼性が低下する
- 高齢の親類など、固定電話のみで繋がっている相手に通知するのが面倒
- 24時間いつでも繋がる携帯電話の番号を周知する危険性
- FAXが使えなくなる
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今後も固定電話の必要性は低下し続ける!?
結論から言うと、固定電話の必要性は今後も低下の一途を辿ると予想されていますが、だからと言って固定電話が完全に不要になるわけではありません。
特に下記の条件に当てはまる場合は、「現状の回線を維持する」または「代替えサービスへの乗り換え」によって、今後も固定電話番号を保有し続けた方が良いでしょう。
▼固定電話番号が必要な人
- 法人として、融資の申請をスムーズに進めたい人
- フリーランス、個人事業主、中小企業など社会的信頼性が取引に影響する人
- 受験を控えているお子さんをお持ちの方
- 就活生
- 相手によって、連絡先の電話番号を使い分けたい人
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固定電話を解約するデメリットを解消する方法
固定電話の解約にはメリットとデメリットが混在しているため、今後どうすべきか決めかねている方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、固定電話を解約するデメリットを解決してくれる「電話アプリ」です。
スマホ1つで市外局番つきの固定電話番号が取得でき、もちろん番号ポータビリティにも対応しています。
▼電話アプリが向いている方
- 外出中に固定電話番号で発着信したい方
- 1つの固定電話番号を、複数のデバイスで共有したい方
- 端末同士の通話を無料の内線あつかいにしたい方
- スマホでビジネスフォン並みの機能を使いたい方
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法人に最適な電話アプリ:03plus
一方、SOHOから大規模コールセンターまで、あらゆる規模の法人に選ばれているのが「03plus」です。サービス提供エリアが首都圏だけでなく、全国に広がっているのもシェアを伸ばしている理由なのでしょう。特に、電話番としてオフィスに常駐させる人件費を浮かせたい、FAXをスマホで受信したい、スタッフ間の国際通話料金を削減したいという方におすすめです。
▼03plusが法人ユーザーに適している理由
- 法人向けのオプション機能が充実している
- 25日間限定の「0円スタートプラン」で使用感が試せる
- 登録済みの端末同士であれば、海外から国内への通話料金が無料になる
「03plusの詳細情報が知りたい!」という方は、下記の記事を参照して下さい。
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個人に最適な電話アプリ:CITVPlus
CITVPlusは、個人向けサービスとして不動のシェアを誇っている電話アプリの老舗です。なぜ多くの個人ユーザーに選ばれているのか、その理由として下記の6点が挙げられます。
▼CITVPlusが個人ユーザーに適している理由
- 新しい固定電話番号が最短10分で取得できる
- 料金プランがシンプルで分かりやすい
- 1つの番号を最大5台の端末で共有できるので、単身から大家族まで対応できる
- 据え置きの電話機、スマホ、FAXなど共有端末の組み合わせ自由度が高い
- 月額基本料金が業界最安値の980円
- 転送オプションが基本プランに含まれているので、月額料金が無料
なお、CITVPlusの詳細については下記の記事をご一読ください。
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まとめ
総務省の調査結果が示している通り、固定電話の減少傾向は今後さらに加速すると思って良いでしょう。
ただし、将来的に固定電話番号そのもののニーズや価値が「0」になるわけではありません。
今後、固定電話を撤去すべきかどうか悩んでいる場合は、電話アプリを活用して解約リスクを予防してみてはいかがでしょうか。