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IP電話比較おすすめ6選【2026年最新】料金と選び方を解説
※本記事は2026年07月時点の情報に基づいています。
IP電話(クラウドPBX)は、2026年4月のNTT固定電話の値上げと2035年度のメタル回線廃止を見据えた移行先として最適で、月額500円台からスマホを固定電話(03番号など)として使えるコスト効率の高い通信システムです。
この記事の要点
- IP電話選びで最も重要な判断軸は「取得できる電話番号(0ABJか050か)」「通話品質」「必要な機能」「料金体系」の4つです
- クラウドPBXの料金相場は初期費用0〜10万円、月額500〜1,500円/回線で、物理的なPBXが不要な分だけ従来の固定電話より安く導入できます
- 2026年4月からメタル回線の固定電話基本料が事務用330円・住宅用220円値上げされ、2035年度にはメタル回線が完全廃止される予定です
- 信頼性の高い市外局番付電話番号が必要なら0ABJ番号対応サービス、コスト最優先なら050番号型と、目的によって選ぶべきサービスは変わります
- 個人事業主・小規模法人は初期費用無料キャンペーンやIT導入補助金を活用すれば、低リスクでスモールスタートできます
種類が多くて比較ポイントが分からない、という方に向けて、本記事ではIP電話の仕組みから料金相場、主要6サービスの比較、そして固定電話からの乗り換えでいくら安くなるのかのシミュレーションまで、選ぶために必要な情報を実務目線で解説します。
目次
- 1 IP電話とは?クラウドPBXとの仕組みと違い
- 2 なぜ今IP電話が選ばれる?2026年値上げ・2035年メタル回線廃止の影響
- 3 IP電話・クラウドPBXの料金相場は?初期費用・月額・通話料
- 4 IP電話を導入するメリットは?主な5つ
- 5 IP電話のデメリット・注意点は?導入前に知る3つ
- 6 IP電話の選び方は?比較すべき4つのポイント
- 7 IP電話おすすめ比較6選!主要サービス一覧
- 8 【シミュレーション】固定電話からIP電話でいくら安くなる?
- 9 目的・規模別のおすすめIP電話は?
- 10 個人事業主・小規模法人のスモールスタート導入5ステップ
- 11 IP電話に関するよくある質問(FAQ)
- 12 まとめ:IP電話比較のポイント
IP電話とは?クラウドPBXとの仕組みと違い

IP電話とは、インターネット回線(データ通信)を使って音声通話を行う電話システムの総称です。音声をデジタルデータに変換してネット回線で送受信するため、電話線がなくてもスマホ・PC・タブレットなどで通話できます。
従来の固定電話との違いは、音声が伝わる仕組みにあります。以下の対比を押さえると理解が早まります。
- 固定電話(アナログ回線):電話線を伝い、基地局を介して音声が届く「有線型」
- IP電話(インターネット回線):音声をデジタルデータに変換してネット回線で送信し、受信側で復元して出力する「無線型」
有線を介さないため、インターネット環境さえあれば置き型電話機・スマホ・PC・タブレット・複合機など、さまざまなデバイスで発着信できるのがIP電話の特徴です。
クラウドPBXとIP電話アプリの関係
近年のIP電話の主流は「クラウドPBX」を使ったサービスです。クラウドPBXとは、インターネット上のPBX(企業内に設置される電話交換機)を利用し、スマホやPCで内線・外線通話を行うシステムを指します。
従来は各オフィスに物理的なPBX(電話交換機)を設置し、配線工事や保守が必要でした。クラウドPBXは、このPBXの機能をクラウド上に置き換えたもので、物理的なPBX機器が不要なため、導入工事や保守費用を大幅に削減できます。スマホに専用アプリを入れるだけで、代表電話の受発信や社員同士の内線通話ができるようになります。
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IP電話で取得できる電話番号は3種類
IP電話・クラウドPBXで取得できる電話番号は、大きく3種類に分かれます。番号の種類によって「社会的信用度」と「使える機能」が変わるため、最初に理解しておくべきポイントです。
以下の表で、電話番号の種類ごとの違いを比較します。
| 番号の種類 | 番号の構成 | 通話品質 | 緊急通報 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 0ABJ番号 | 03・06など市外局番から始まる10桁 | 総務省の基準を満たす | 対応 | 法人の代表番号・信用重視 |
| 050番号 | 050+識別番号+加入者番号の11桁 | 厳しい基準なし | 非対応が多い | 個人・小規模事業・コスト重視 |
| 電話番号不要型 | LINEなど番号なしで通話 | 厳しい基準なし | 非対応 | 個人間の無料通話 |
0ABJ番号は、03や06など市外局番から始まる10桁の固定電話番号です。総務省が定める通話品質基準(遅延やパケット損失率など)を満たしており、法人の代表電話として信頼性が高い選択肢です。
一方の050番号は、IP電話に割り当てられる11桁の電話番号です。コストが安く手軽ですが、後述するとおり緊急通報などに制限があります。社会的信用度を重視する法人には、市外局番付きの0ABJ番号が取得できるサービスがおすすめです。
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なぜ今IP電話が選ばれる?2026年値上げ・2035年メタル回線廃止の影響
いま固定電話からIP電話への移行が加速している最大の理由は、NTT東日本・西日本が発表した「2026年4月の基本料値上げ」と「2035年度のメタル回線廃止」です。何もしなければ維持費が上がり続け、いずれ従来の固定電話回線そのものが使えなくなります。
メタル回線とは、銅線を使用したアナログ電話回線やISDN回線のことです。この従来型の回線をめぐって、近年大きな制度変更が続いています。
固定電話の利用は大きく減少している
そもそも、固定電話の利用は長期的に減少を続けています。総務省の資料によると、加入電話の契約者数はピーク時から約80%減少し、通信回数や通信時間も96%減少しています。(出典:総務省 令和7年版 情報通信白書)
代わって伸びているのがIP電話です。0ABJ型IP電話の契約数は2021年度以降で3,600万件前後を推移しています。技術面でも、2024年1月にNTT東西の固定電話網(PSTN=公衆交換電話網。従来の固定電話網のこと)のIP網への移行が完了しており、固定電話の中身はすでにIP化が進んでいます。
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2026年4月に固定電話の基本料が値上げ
NTT東日本・西日本は、2026年4月1日利用分から、メタル回線を使用する固定電話サービスの基本料を値上げしました。値上げ幅は事務用が月額330円、住宅用が月額220円の増額です。(出典:NTT東日本)
ここで注意したいのは、値上げの対象範囲です。値上げ対象はメタル回線を使用する「加入電話」「加入電話・ライトプラン」であり、光回線を使う「ひかり電話」は対象外です。つまり、メタル回線を使い続ける限り、複数回線を持つオフィスほど負担増が大きくなります。
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2035年度にメタル回線は廃止される
さらに、NTTは2035年度までにメタル回線を段階的に廃止し、光回線やモバイル通信へ移行する方針を発表しています。(出典:NTT東日本 今後の固定電話サービスについて)
「まだ先の話」と感じるかもしれませんが、メタル回線から「光回線電話」や「ワイヤレス固定電話」への移行に伴う初期費用は原則無償とされています。
どうせ移行が必要になるなら、値上げが始まる2026年4月を一つの区切りに、コストを削減できるIP電話・クラウドPBXへの乗り換えを早めに検討する価値があります。
IP電話・クラウドPBXの料金相場は?初期費用・月額・通話料

クラウドPBXの料金相場は、初期費用が0〜10万円程度、月額基本料が1回線(内線)あたり500〜1,500円程度です。物理的なPBX機器の購入・工事・保守が不要なため、従来のビジネスフォンより初期投資を大きく抑えられます。
料金は主に「初期費用」「月額基本料」「通話料」の3つで構成されます。以下の表で内訳の相場を整理します。
| 費用項目 | 相場 | 内容 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0〜10万円程度 | 番号発行・アカウント設定などの初期セットアップ |
| 月額基本料 | 500〜1,500円/回線 | 内線1つあたりの利用料 |
| 通話料 | 8円〜/3分程度 | 発信先・サービスにより変動、内線同士は無料が多い |
とくに大きいのが初期費用の差です。従来のビジネスフォンでは主装置や電話機の購入・工事に数十万円かかることも珍しくありませんでしたが、クラウドPBXは工事不要で、手持ちのスマホをそのまま使えます。
なお、通話料はサービスによって単価や課金方式(従量制・定額制)が異なります。社員同士の内線通話は無料になるサービスが多く、拠点間の通話が多い企業ほどコスト削減効果が大きくなります。
IP電話を導入するメリットは?主な5つ
IP電話の最大のメリットは、固定電話回線よりも費用を抑えながら、テレワークや複数拠点にも柔軟に対応できる点です。ここでは代表的な5つのメリットを解説します。
1. 固定電話回線よりも費用が安い
工事が不要なため導入費用が安く、高額なビジネスフォンがなくても同等の機能をスマホに搭載できます。社員の個人スマホを活用すれば社用スマホの配布も不要で、電話番の人件費削減にもつながります。
2. 手持ちのスマホ・PC・タブレットに導入できる
アプリをダウンロードできる端末があれば手軽に導入でき、部署ごとに高額なビジネスフォンを設置する必要がありません。個人スマホでも通話記録や利用状況をクラウドで一元管理できるため、BYOD(従業員が個人所有のスマートフォンやPCを業務に利用すること)を採用したい企業に最適です。
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3. 複数の電話番号を取得し使い分けられる
代表番号とは別に、部署ごとの直通番号を複数取得できます。受信する端末を指定しておけば取次ぎの手間が減り、業務効率が上がります。ただし、同一契約で取得できる番号数はサービスにより異なるため、必要数を事前に確認しましょう。
4. CRM・CTIなどとシステム連携できる
IP電話の中には拡張性の高いタイプもあり、CRM(顧客情報の管理システム)やCTI(PCと電話の機能を統合するシステム)と連携できます。着信時に顧客情報を自動表示するなど、電話業務の効率化が可能です。
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5. テレワーク・複数拠点に強い
配線工事が不要で手持ち端末を使えるため、在宅社員が会社の代表番号を受発信したり、拠点をまたいで内線通話をしたりできます。オフィス移転や社員数の増減にも柔軟に対応でき、スマホ内線化を実現したい企業に向いています。
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IP電話のデメリット・注意点は?導入前に知る3つ

IP電話は万能ではなく、緊急通報の制限・ネット環境への依存・番号の信用度という3つの注意点があります。導入前に把握しておくことで、選定ミスを防げます。
1. 050番号は緊急通報・フリーダイヤルにかけられないことがある
最大のネックが番号による発信制限です。050型IP電話は、緊急通報(110、119等)やフリーダイヤル(0120)への発信ができない場合が多くなっています。緊急通報が必要な業種では、緊急通報に対応する0ABJ番号のサービスを選ぶか、スマホの携帯電話番号と併用する運用が必要です。
2. 通話品質がネット環境の影響を受ける
IP電話は有線ではないため、ネット回線が混雑・不安定になると一時的に音質が低下することがあります。対策としては、無料トライアルで実際の通話品質を確認するか、総務省の品質基準を満たす0ABJ番号対応のサービスを選ぶのが確実です。安定した光回線とWi-Fi環境を整えることも重要です。
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3. 番号の種類で社会的信用度が変わる
取引先や顧客の中には、050番号を「個人・小規模事業者の番号」と受け止める方もいます。法人の代表番号として使うなら、03・06などの市外局番付きの0ABJ番号を取得できるサービスを選ぶと安心です。
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IP電話の選び方は?比較すべき4つのポイント
IP電話を選ぶときは、「取得できる電話番号」「通話品質」「必要な機能」「料金体系」の4点を比較しましょう。この4軸を押さえれば、自社に合うサービスを効率よく絞り込めます。
1. 取得できる電話番号を比較する
まず、必要なのが0ABJ番号(市外局番付き)か050番号かを決めます。法人の代表番号や緊急通報が必要なら0ABJ番号、コスト最優先の個人・小規模事業なら050番号が基本です。既存の固定電話番号を引き継げるか(番号ポータビリティ)も確認しましょう。
2. 通話品質を比較する
顧客対応で使うなら通話品質は妥協できません。0ABJ型IP電話は総務省が定める厳しい通話品質基準を満たしているため、安定性を重視するなら0ABJ対応サービスが安心です。導入前に無料トライアルで実環境の音質を試すのが確実です。
3. 必要な機能が搭載されているか比較する
自動音声応答(IVR)、通話録音、転送、CRM/CTI連携など、必要な機能は業務によって異なります。「あれば便利」ではなく「業務に必須の機能」を洗い出し、標準搭載かオプションかを確認しましょう。オプションの積み重ねで月額が想定より高くなるケースに注意が必要です。
4. 料金体系を比較する
初期費用・月額基本料・通話料に加え、最低利用期間や解約条件も確認します。個人・小規模なら1回線から契約できる従量制、拠点数が多いなら定額制が向いています。初期費用無料キャンペーンの有無もコストを左右します。
IP電話おすすめ比較6選!主要サービス一覧

ここでは、個人事業主から複数拠点の法人まで対応できる主要6サービスを比較します。まずは以下の表で料金と特徴の全体像を確認してください。
以下の表で、主要IP電話・クラウドPBXサービスの料金と特徴を比較します。
| サービス名 | 提供会社 | 初期費用 | 月額料金の目安 | 主な取得番号 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 03plus | 株式会社グラントン | 5,000円/ID | 1,280円〜 | 0ABJ(03等)・050 | 低コストで市外局番 |
| モバビジ | クラウドテレコム株式会社 | 無料 | 980円〜 | 0ABJ | ひかり電話回線で高音質 |
| トビラフォンCloud | トビラシステムズ株式会社 | 33,000円 | 3,300円〜 | 0ABJ・050 | スマホアプリで手軽 |
| MOT/TEL(モッテル) | 株式会社バルテック | 29,800円~ | 20名まで6,578円 | 0ABJ・050 | 小規模向けの定額料金 |
| IVRy(アイブリー) | 株式会社IVRy | 要問合せ | 0円~(有料プランは月3,980円〜) | 0ABJ・050 | AIによる電話自動応答 |
| ひかりクラウドPBX | NTT東日本・西日本 | 要問合せ | 要問合せ | 0ABJ | 既存PBXと併用可能 |
※料金は税込・プランにより変動します。最新の金額と適用条件は各社の公式情報でご確認ください。
03plus(株式会社グラントン)
03plusは、月額1,280円〜という低コストで、スマホで03などの市外局番を使えるサービスです。市外局番付きの固定電話番号を安く取得したい個人事業主・小規模法人に向いています。開業時に信用度の高い03番号をできるだけ安く用意したい方の第一候補になります。
▼03plusの詳細
モバビジ(クラウドテレコム株式会社)
モバビジは、NTTのひかり電話回線を利用するため高音質な通話が可能なクラウドPBXです。月額980円〜と手頃で、初期費用は無料。通話品質を重視しつつコストも抑えたい、という欲張りなニーズに応えるサービスです。
▼モバビジの詳細
トビラフォンCloud(トビラシステムズ株式会社)
トビラフォンCloudは、初期費用33,000円・基本セット月額3,300円で、スマホアプリで手軽に利用できるクラウドPBXです。迷惑電話フィルタで知られるトビラシステムズ株式会社が提供しており、専用端末を用意せずスマホ中心で運用したい企業に向いています。
MOT/TEL(モッテル/株式会社バルテック)
MOT/TEL(モッテル)は、株式会社バルテックが自社開発するクラウドPBXで、20名まで月額6,578円の定額料金が特徴です。人数が増えても料金が読みやすいため、小規模法人が予算を固定して運用したい場合に適しています。自社開発ならではの機能の豊富さも強みです。
IVRy(アイブリー/株式会社IVRy)
IVRy(アイブリー)は、月の発着信が30件までなら無料で使えるAI・IVR(電話自動応答)サービスです。AIが一次対応や振り分けを行うため、電話業務の自動化・効率化を進めたい企業に向いています。人手が限られる中で電話対応の負担を減らしたい小規模事業やワンオペ業務に効果的です。
▼IVRyの詳細
ひかりクラウドPBX(NTT東日本・西日本)
ひかりクラウドPBXは、NTT東日本・西日本が提供するクラウドPBXで、既存のPBXと併用できるのが特徴です。すでにビジネスフォンを導入済みで、既存設備を活かしながら段階的にクラウド化したい中〜大規模の企業に向いています。提供元がNTT東西である安心感も選ばれる理由です。
【シミュレーション】固定電話からIP電話でいくら安くなる?
メタル回線の固定電話をIP電話(クラウドPBX)へ移行すると、値上げ分の回避に加え、PBXの保守費用も削減できます。ここでは3回線を使う小規模オフィスを例に、コストの違いを試算します。
以下の表で、メタル回線の固定電話とクラウドPBXの月額コストを比較します。
| 項目 | メタル回線の固定電話(3回線・事務用) | クラウドPBX(3内線) |
|---|---|---|
| 基本料の値上げ分 | +330円/回線 × 3=月+990円(2026年4月〜) | 影響なし |
| 月額基本料 | 従来の基本料が継続 | 500〜1,500円/内線 |
| PBX・保守費 | ビジネスフォン主装置のリース・保守が別途 | 不要(0円) |
| 初期費用 | 電話機・工事で数十万円規模になることも | 0〜10万円 |
まず、2026年4月の値上げだけで、事務用3回線なら月+990円、年間で約11,880円の負担増です。回線数が多いほどこの差は拡大します。
さらに大きいのが、物理PBXの保守・リース費用です。従来のビジネスフォンは主装置の保守費が別途かかりますが、クラウドPBXは物理PBXが不要なため、この費用がまるごと削減できます。メタル回線は2035年度に廃止される予定であることも踏まえると、値上げが始まる前にクラウドPBXへ移行することで、値上げ回避とPBX保守費削減の二重のコストメリットが得られます。
なお、メタル回線から光回線電話やワイヤレス固定電話への移行に伴う初期費用は原則無償です。既存の固定電話番号を活かしたい場合は、まず番号を引き継げるかを各サービスに確認しましょう。
目的・規模別のおすすめIP電話は?

IP電話は「事業規模」と「重視するポイント」で最適解が変わります。ここでは、迷いやすいケースごとに向いているタイプを整理します。
以下の表で、目的・規模別におすすめのタイプを比較します。
| こんな人・企業に | おすすめのタイプ | 理由 |
|---|---|---|
| 開業予定・個人事業主でコスト最優先 | 050番号または低価格の03番号型 | 月額1,000円前後で番号を取得できる |
| 法人の代表番号・信用重視 | 0ABJ番号(市外局番)対応 | 03・06番号で社会的信用度が高い |
| 電話対応の人手が足りない | AI自動応答(IVR)型 | 一次対応を自動化できる |
| 既存のビジネスフォンを活かしたい | 既存PBX併用型 | 段階的にクラウド化できる |
| 複数拠点・テレワーク中心 | 定額制のクラウドPBX | 内線通話無料・場所を選ばない |
必要なら0ABJ番号対応サービス、不要でコストを最優先するなら050番号型、という切り分けが最初の分岐点になります。
個人事業主・小規模法人のスモールスタート導入5ステップ
個人事業主や小規模法人は、1回線から契約できるサービスと補助金を活用すれば、低リスクでスモールスタートできます。ここでは初めてIP電話を導入する方向けに、具体的な手順を5ステップで解説します。
ステップ1:必要な電話番号の種類を決める
まず、0ABJ番号(03などの市外局番)か050番号かを決めます。名刺やWebサイトに載せる代表番号として信用度を重視するなら0ABJ番号、まずは安く始めたいなら050番号が候補です。既存番号がある場合は、引き継ぎ可否も確認します。
ステップ2:必要な機能と回線数を洗い出す
同時に通話する人数(=必要な内線数)と、通話録音・転送・自動応答など業務に必須の機能をリストアップします。最初は最小構成で始め、必要になったら追加する、という考え方でオプションの入れすぎを防ぎましょう。
ステップ3:無料トライアルで通話品質を確認する
候補を2〜3社に絞ったら、無料トライアルやお試し期間で、実際に使うオフィスや自宅の回線で通話品質を確認します。とくにWi-Fi環境での音質、着信の取りこぼしがないかを、業務時間帯にチェックしておくと安心です。
ステップ4:補助金の活用を検討する
クラウドPBXは、条件を満たせば補助金の対象になる場合があります。ITツールの導入にはIT導入補助金、小規模事業者の販路開拓・業務効率化には小規模事業者持続化補助金が活用できる可能性があるため、申請要件を事前に確認しましょう。
ステップ5:契約・アプリ設定をして運用開始
契約後は、スマホに専用アプリをインストールし、案内に沿って番号や着信ルールを設定します。個人スマホを使う場合も、クラウドPBXアプリから発信すれば会社宛ての請求になるため、通話料が個人負担になる心配はありません。まずは小さく始めて、運用に慣れてから機能を拡張していくのがおすすめです。
IP電話に関するよくある質問(FAQ)
メタル回線が廃止されると今の電話機は使えなくなりますか?
いいえ、多くの場合そのまま使えます。光回線電話やワイヤレス固定電話に移行すれば、一部の例外を除き、現在の電話機をそのまま利用できます。移行に伴う初期費用も原則無償です。
クラウドPBXは音質が悪いのでは?
必ずしも悪くありません。総務省の基準を満たす0ABJ番号対応の高品質なサービスが多く、ネット環境が安定していればクリアな通話が可能です。不安な場合は無料トライアルで実際の音質を確認しましょう。
個人のスマホを業務に使うと通話料が個人負担になりますか?
なりません。クラウドPBXアプリから発信すれば、通話料は会社宛ての請求となり、個人負担にはなりません。BYOD(個人端末の業務利用)でも、会社側で通話料と利用状況を一元管理できます。
050番号でも110番や119番にかけられますか?
かけられません。050番号のIP電話は緊急通報(110、119等)には対応していません。緊急通報が必要な場合は、スマホの携帯電話番号から発信してください。
NTTの固定電話の値上げは、ひかり電話も対象ですか?
ひかり電話は対象外です。2026年4月の値上げ対象はメタル回線を使用する「加入電話」「加入電話・ライトプラン」であり、光回線を使うひかり電話は値上げの対象になりません。
まとめ:IP電話比較のポイント
IP電話(クラウドPBX)は、2026年4月のNTT固定電話値上げと2035年度のメタル回線廃止を見据えたとき、コスト削減と柔軟な働き方を同時に実現できる有力な移行先です。
最後に、選ぶ際の要点を整理します。
- IP電話選びの4つの判断軸は「取得できる電話番号」「通話品質」「必要な機能」「料金体系」
- 料金相場は初期費用0〜10万円、月額500〜1,500円/回線で、物理PBX不要な分だけ従来より安い
- 法人の代表番号が必要なら0ABJ番号、コスト最優先なら050番号型を選ぶ
- 2026年4月の値上げ前にクラウドPBXへ移行すれば、値上げ回避とPBX保守費削減の両方が狙える
- 個人事業主・小規模法人は無料トライアルと補助金を活用し、小さく始めて拡張する
まずは自社に必要な電話番号の種類を決め、気になるサービスの無料トライアルで通話品質を試すところから始めてみてください。値上げと回線廃止という変化を、通信費を見直す好機に変えていきましょう。













