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スマホで固定電話番号が取得できるアプリ&クラウドPBX5選!無料の範囲は?

スマホで固定電話番号が取得できるアプリ&クラウドPBX4選!無料の範囲は?

初めてスマートフォンで固定電話番号を取得するサービスが登場して以降、今では類似サービスを提供している企業が次々と登場しています。とはいえ、どこまでが無料でどこからが有料なのか、見分けにくいのが厄介なところ。そこで本記事では、多くのユーザーから支持されている人気のサービスを5件ピックアップし、使える機能や料金システムなどを比較してみました。

03plus:端末ごとに直通番号が取得できる!

03plus

1IDごとに1つの固定電話番号が取得でき、直通電話として使えるのが魅力のアプリ。直通番号となる1つ目の基本ID(主番号)と追加IDの他に「代表番号」を申し込むと、通常のID料金より安い月額200円で1番号が取得できるうえ、端末間の通話が内線あつかいになります。専用のアダプタを接続すれば、家庭用の置き型電話機が使えるのも、個人事業主にとっては嬉しいポイントです。

▼03plusのサービス内容

番号取得までの期間 最短10分 パーク保留 別端末へ回せる
取得できる番号数 30 ID以上は要相談 時間外アナウンス オリジナルOK
1番号を共有できる端末数 基本ID+追加IDと同数/代表番号 クラウドFAX PDF/送受信
置型電話の使用 追加ID+有線ネット環境+専用AD 110番/119番 ×
代表番号 複数ID利用者のみ フリーダイヤル/104
対応エリア/エリア外は050 03/06/011/022/04/042/0422/0428/043/044/045/046/0463/0466/0467/047/0476/048/049/052/0561/0566/0568/0586/072/0725/075/078/079/0797/0798/082/092/093

03plusの電話料金

特筆すべきは、出張中に海外から国内へ発信しても内線電話として通話料金が無料になる、という点でしょう。たとえ海外のネット環境が悪かったとしても、光電話と同じ通話料金しか発生しませんので、かなりのコストダウンが見込めます。無料のパーク保留をつかえば、番号を共有している社外のスタッフにまわすことも可能です。

▼03plusの料金システム

固定費&オプション料金 通話料金/FAX通信料
初期費用/1IDごと 5,000円/年契約で無料 内線/国内 0円/複数ID&代表番号が必要
ID基本料金/月額 主 980円/追加 700円 内線/国内外から海外 0円/複数ID&代表番号が必要
固定用AD/初期費用 7,800円 内線/国内外から海外 国内通常料金/ネット環境不良
固定用AD/月額 500円 転送/代表番号あり 0円
代表番号/月額 200円/新規番号つき 転送/代表番号なし 通常料金と同じ
留守番電話/月額 280円/1番号あたり スマホアプリから発信 20円/30秒/携帯&固定電話へ
転送電話/月額 500円/1ID のみ使用時 通常/固定から携帯 17.5円/1分
パーク保留 0円 通常/固定から固定 8円/3分
時間外アナウンス/月額 800円/1番号あたり 第三者の国際電話へ ×
クラウドFAX/月額 500円 ナビダイヤル 20円/30秒
FAX使い放題/月額 1,000円/500枚まで 104 1回/260円
事務手数料 決済の5% FAX通信料 受信0円、送信20円/30秒

クラコール:法人専用の多機能型PBX!

クラコール

クラウド型PBXの中でも、特に法人向けのサービスに特化しているのがクラコール。社員のスマホをビジネスフォン化することで、従来のオンプレ型PBであれば大掛かりな設備投資が必要だった通信環境を、格段に節約できるのが魅力です。

個人事業主から500人以上の街規模コールセンターまで対応できるのはもちろん、なにより法人に欠かせないサービスのほとんどが基本機能に含まれています。ちなみに、SIP対応固定電話機とはLANケーブルを接続するタイプで、インターネット回線を使用していますので電話回線は必要ありません。

▼クラコールのサービス内容

番号取得までの期間 最短3日 発信可能な電話番号
1番号を共有できる端末数 2~3台など設定内容による 110番/119番/118番 ×
同時に受信できる端末数 契約した台数 0120/0800
使用できる端末数 500台でもOK 1台で複数番号の使い分け
使用できる電話機 スマホ/SIP対応固定電話機/PCソフトフォン
基本機能 パーク保留/スケジュール転送/自動音声アナウンスなど16種類
対応エリア/エリア外は050 03/043/044/045/048/052/06/011/050/0800/0120

クラコールの電話料金

同一サービス間の通話は内線あつかいになりますので、たとえ端末が500台であっても通話料金は無料です。しかも多機能型と謳うだけあって、「○○の方は1番を…」といったIVR式の自動音声応答が月額500円と、かなりお値打ち。サテライトオフィスの開業を予定している、テレワークを活用した在宅ワークの必要性を感じている、という事業主の方におすすめです。

▼クラコールの料金システム

固定費&オプション料金 通話料金/FAX通信料
初期費用 0円 内線通話 0円
基本料金/6ユーザー以降は無料 980円/1ユーザー月額 外線転送 0円
番号使用料/市外局番 100円/月額 国内/携帯へ発信 16円/1分
番号使用料/フリーコール番号 3,000円/月額 国内/固定へ発信 8円/3分
SIPアプリ/Zoiperなど 無料 国内/携帯から0120 16円/1分
SIPアプリ/Acrobits Softphone/推奨 有料 国内/固定から0120 8円/3分
通話録音機能 1,000円/1ユーザー アメリカ(本土)  5.5円/1分
カスタマイズ音声 500円/月 中国  3.33円/1分
IVR(自動音声応答) 500円/月 韓国  6.25円/1分

CITVPlus:シンプルで使いやすい!

CITVPlus

最短10分で固定電話番号がスマホで使えるようになるのに、しっかり必要な機能が備わっているため、「今すぐ必要!」という方におすすめのアプリです。FAXをPDFに変換するFAX受信サービスなど、かゆいところに手が届く機能が提供されています。SOHOや小規模オフィスなどはもちろん、家庭用としても高い人気を誇っています。

▼CITVPlusのサービス内容

番号取得までの期間 最短10分 留守番電話 基本機能に含まれる
取得できる番号数 2番号/スマホ1台につき FAX変換受信サービス PDF/受信のみ
1番号を共有できる端末数 5台まで 110番/119番 ×
置型電話の使用 有線ネット環境+専用AD フリーダイヤル ほとんど〇
対応エリア 03/06/052/011/044/045/047/048/04/082/084/092

CITVPlusの電話料金

サービス内容と同じく、料金システムがシンプルで分かりやすいのも、多くのユーザーに選ばれて理由でしょう。月額980円の基本料金で1つの番号を5台の端末で共有でき、端末間の通話料金まで無料になります。なお、CITVPlusには最低利用期間が設けられておらず、解約金も発生しませんので、かなり良心的な料金設定と言えるでしょう。

▼CITVPlusの料金システム

固定費&オプション料金 通話料金
初期費用/スマホのみ 5,000円 内線/国内 0円
初期費用/スマホ+固定電話 15,000円 内線/国内から海外 0円
基本料金/月額 980円 内線/海外から国内 国内の通常料金と同じ
転送オプション基本料 0円 転送/スマホあて 0円
留守番電話 0円 転送/固定あて 0円
FAX変換受信サービス/月額 500円 通常/携帯あて 17.5円/1分
固定専用TA/契約時のみ 10,000円 通常/固定あて 8円/3分
事務手数料 決済の5%

ナイセンクラウド:全国の市街局番に対応!

ナイセンクラウド

サービス名の由来が「内線クラウド」だけあって、内線数(端末数)が好きなだけ増やせるのが最大の特徴。しかも、4大キャリアはもちろん、PC をはじめY!mobileなどの格安スマホもOK!しかも、Wi-Fi環境さえ整っていればリタイアしたSIMフリーのスマホまで使えます。

もう一つの強みは、北海道から沖縄まで全国の市街局番に対応しているという点でしょう。キャリア4社と提携しているナイセンクラウドならではの魅力です。

▼ナイセンクラウドのサービス内容

番号取得までの期間 申込み確定後、3日~1週間 110番/119番 発信OK
内線端末数と番号数 無制限/1人~数千人までOK フリーダイヤル 条件によっては発信OK
外線同時受信数 無制限 時間外アナウンス オリジナル音声のみ
外線同時発信数 1番号で2発信以上は要追加料 最低利用期間 1カ月
1契約取得番号数 無制限/異なる市外局番もOK 基本機能 留守電/発着信Web履歴など
使用できる端末 SIP対応IP電話機/スマホ/PC 対応エリア 北海道~沖縄まで全国対応

ナイセンクラウドの電話料金

サービス内容が充実している反面、料金システムが複雑なのが難点。発生する料金がナイセンクラウドと電話会社に分割されており、さらに選ぶキャリアによって取得する電話番号の初期費用や月額料金が異なります。

▼ナイセンクラウドで発生する料金

初期費用 10,000円/全プラン IVR(キューイング込み) 初期5,000円/月額5,000円
ライト/内線端末×1 2,000円/月額 電話会議 初期5,000円/月額5,000円
ペア/内線端末×2 5,000円/月額 モニタリング 初期3,000円/月額3,000円
プロ/内線端末×5 10,000円/月額
内線追加/5内線~ 1内線×1,000円

※内線(端末)の追加料金は、30回線~割引あり

とはいえ、市外局番が月額100円で利用できるのは見逃せないポイント。同一契約なら海外通話まで無料になりますので、個人輸入をされている方にも注目されています。

▼電話会社で発生する料金(Rakuten、KDDI、NTT、NUROの最安値)

電話番号開設/市街局番×1番号 1,000円/初期 1番号~×100円/月額
電話番号開設/050×1番号 500円/初期 1番号380円/2番号~100円/月額
電話番号開設/0800×1番号 1,000円/初期 1番号880円/2番号~600円/月額
電話番号開設/0120×1番号 1,000円/初期 1番号1,180円/2番号~900円/月額
内線通話料/国内から発信 0円
内線通話料/海外から発信 0円
外線通話料/国内から発信 8円~/3分
外線通話料/海外から発信 8円~/3分

GoodLine:自由度の高い3プランから選べる!

GoodLine

GoodLine(グッドライン)の魅力は、他のPBXにはない「自由度の高さ」とテレワーク向けにアップグレードされた「セキュリティ機能」です。

▼GoodLineのメリット

  • 工事も通信機器の買い換えローンも不要だから、最短2日で導入可能
  • 通話録音、音声ガイダンス、全通話分析など32種類の機能が標準搭載されている
  • 国内、海外、別拠点、出先を問わずリアルタイムで情報共有できる
  • 電話機、電話回線、インターネット回線の縛りがないので既存の設備が使える
  • Chatwork、Re:lation、salesforceなどチャットアプリや顧客管理システムとの連携が可能
  • 2段階認証、IPアドレス制限、ログイン時間規制など6種類のセキュリティ機能つき

また、事業内容やオフィスの規模などニーズに合わせて最適なプランが選べるのも、GoodLineが3,400社以上で導入されている理由でしょう。

上記でご紹介した自由度の高いサービスは、全てのプランで提供されています。

▼GoodLineの選べる3プラン

  • GoodLine SOHO(~2内線):個人事業主や小規模法人など、SOHO向け
  • GoodLine ビジネス(3内線~):中小企業などの一般法人向け
  • GoodCall(1内線~多回線):小規模オフィスの問い合わせ窓口から大規模コールセンターまで

GoodLineの「料金形態」

GoodLineの料金形態は非常にシンプルで分かりやすく、下記3項目の合計で計上されます。

▼GoodLineの料金形態

  • プランごとに異なる「システム利用料
  • 希望する電話番号の種類によって異なる「新規電話番号契約料(IP-Phone)
  • 3種類の課金方法から選べる「通話料金

まずは、コストの大部分を占める初期費用や基本料金が含まれているシステム利用料について比較してみましょう。

▼GoodLineのシステム利用料

GoodLine SOHO GoodLine ビジネス GoodCall
同時通話数 ~2内線 3内線~ 1内線~多回線
初期費用 20,000円(2内線の合計) 1内線×10,000円(上限5万円) 1内線×10,000円
基本料金 0円 5,000円 5,000円
月額費用 3,000円 1内線×1,000円 1アカウント×4,000円

GoodLine ビジネスとGoodCallでは、基本料金とは別に月額費用が発生します。

なお、GoodLine ビジネスまたはGoodCallで多回線を希望される方には下記の割引パックプランがおすすめ。

初期費用が上限である5万円で統一されており、月額料金も通常よりディスカントされてかなりお得です。

▼GoodLine ビジネス・GoodCallの多回線お得プラン

初期費用 月額料金
20内線パックプラン 50,000円(20内線あたり) 20,000円
40内線パックプラン 50,000円(40内線あたり) 35,000円
60内線パックプラン 要見積もり 55,000円
80内線パックプラン 要見積もり 75,000円
1内線ごとの追加料金 1,000円

▼GoodLineの「新規電話番号契約料(IP-Phone)」
GoodLineを利用する際、新たにIP電話番号・フリーダイヤル番号・市外局番つき電話番号を取得する場合は、下記の料金が発生します。

初期費用 月額費用
050番号 1番号×500円 1番号目380円/2番号目~1番号×100円
0120番号 1番号×1,000円 1番号目1,080円/2番号目~1番号×800円
0800番号 1番号×1,000円 1番号目1,080円/2番号目~1番号×800円
市外局番(03、06など) 要問合せ 要問合せ

ただし、「今使っている電話番号をそのまま利用したい!」という場合、上記の費用は発生しません。

ちなみに、下記の3種類であれば既存の電話番号をそのまま継続して利用できます。

▼GoodLineで利用できる既存電話番号

  • NTTひかり電話
  • 楽天コミュニケーションズのIP‐Phone
  • 全キャリアの0120番号

▼GoodLineの「通話料金」
GoodLine の通話料金は、3種類の課金プランから選べる仕組みになっています。

通話料金 こんな方におすすめ
1秒課金プラン 0.1円/1秒 1分以内の短い通話が多い方におすすめ
1分課金プラン 3.8円/1分 テレアポにおすすめ
3分課金プラン 8円/3分 通話時間が長い方におすすめ

なお、GoodLineユーザー同士の通話料金は発生しません。

無料で使える共通点2つ!

ここまで4種類のサービスをご紹介してきました。検証の結果、いずれのサービスも無料となる共通点として下記の2点が挙げられます。

▼無料になる共通点

  • 内線通話:内線番号として固定電話の番号を共有している端末同士の通話料金
  • 転送通話料:直接スマホに外線が着信するので、そもそも転送料金が発生しない

なお、アプリやクラウドPBXを使って市外局番つきの固定電話番号を取得した場合、設定している端末へダイレクトに着信します。つまり、そもそも転送という概念がないためNTTのボイスワープのようにオプション料金も通話料金も発生しないのです。

ただし、細かいシステムはサービスによって多少の差がありますので、見積もりの際に必ず確認しておきましょう。

まとめ

フレックス制や在宅ワークなど、場所と時間に囚われない働き方が注目されていますが、だからと言って社会的信用を軽視して良いという訳ではありません。特に、開業へ向けて準備中の方であれば、固定電話番号が必要になる手続きも多いはず。まずは、サービスの内容や料金プランをリサーチするところから始めてみてはいかがでしょうか?