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IP電話アプリおすすめ5選!比較ポイントを徹底解説
テレワークの普及に伴い、IP電話アプリへの注目が集まっています。
とはいえ、種類が多くて比較ポイントが分からない…という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、IP電話サービスのメリット・デメリットを踏まえたうえで、比較すべき項目とおすすめサービスをご紹介します。
目次
IP電話アプリ・サービスとは?
IP電話アプリとは、データ通信(インターネット回線)を活用することで、音声通話を可能にした新しい電話システムです。
「ネット回線を使用した通話サービス」という共通点から、いわゆる「クラウドPBX」の簡易版として認知されています。
本格的なクラウドPBXよりも手軽に導入できてメリットはそのまま享受できる便利な電話システム、と言った方がイメージしやすいかもしれません。
特筆すべきは、固定電話を滅多に使わなくなった個人宅だけでなく、会社の代表電話として導入している企業が増加しているという点でしょう。
最近では、フリーランスなどの個人事業主から大規模コールセンターにいたるまで、さまざまな規模のオフィスに対応できる多機能型の法人向けIP電話アプリも登場しています。
より理解を深めるために、下記の3点について見ていきましょう。
▼IP電話アプリの基本
- 固定電話とIP電話の違いとは?
- なぜIP電話アプリの料金は安いのか?
- IP電話アプリの種類は大きく2つに分けられる
固定電話とIP電話の違いとは?
最大の違いは「音声」が相手に届く仕組み」です。
▼音声が伝わる仕組みを比較
- 固定電話(アナログ回線):電話線を伝って基地局を介して音声が届く「有線型」
- IP電話(データ通信回線):デジタルデータに変換した音声をネット回線で送信し、再度復元して出力する「無線型」
つまり、IP電話は有線を介す必要がないからこそ、インターネット環境さえ整っていれば「置き型の電話機・携帯電話・PC・タブレット端末・複合機」など、様々なデバイスを使って通話することができるのです。
なぜIP電話アプリの料金は安いのか?
詳細は後述しますが、IP電話アプリの基本料金および通話料金は、一般的なアナログ回線と比較して格段に安く設定されています。
その理由は、何と言っても設備投資・維持管理費の違いでしょう。
固定電話を使用するには、電話線・電柱・基地局を全国に敷設しなければなりません。
しかもアナログ回線の電話線は送信できる情報量が限られているうえ劣化しやすいメタルで作られていますので、定期的に交換する度に費用が発生します。
これに対し、IP電話で使用するインターネット回線は一度に膨大なデータを送信できる光ファイバーが主流になっており、配線自体の費用は高額ではあるものの劣化がしにくく基地局も基本的に必要ありません。
つまり、コスパの高いインターネット回線を活用しているからこそ、IP電話は基本料金・通話料金ともに低価格で提供されているのです。
IP電話アプリの種類は大きく2つに分けられる
IP電話アプリは「備わっている機能」と「取得できる電話番号」に違いがあり、大きく下記の2種類に分けられます。
▼IP電話アプリの種類
タイプ | 使える機能 | 取得できる電話番号 | 利用者の傾向 |
---|---|---|---|
通話特化型 | 発着信に伴う基本機能のみ | 050のみが主流 | プライベートまたは小規模事業主 |
多機能型 | ビジネスフォン並み | 市外局番つき、フリーダイヤル、050など | プライベートから大企業まで |
「通話特化型」はシンプルな機能だけに限定されている分、リーズナブルな価格が魅力です。
一方、多機能型には選べるオプションが多彩でテレワークやワンオペ業務といった働き方に合わせてカスタマイズできるという強みがあります。
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IP電話アプリを導入する5つのメリット
ここからは、IP電話アプリのメリットについてご紹介します。
▼IP電話アプリのメリット
- 固定回線よりも費用が安い
- 手持ちのスマホ・PC・タブレットに導入できる
- 複数の固定電話番号が取得できて使い分けも可能
- システムの拡張性が高い
- テレワークに適している
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固定回線よりも費用が安い
IP電話アプリのメリットとして代表的なのが費用の安さです。
基本料金や通話料金だけでなく、導入費・コストパフォーマンスにおいても経費節減に大きく貢献してくれます。
▼コストが安い理由
- 工事が不要な分、導入費用が安い
- 高額なビジネスフォンがなくても、同等の機能がスマホに搭載できる
- スタッフの個人用スマホに搭載できるので、社用スマホを配布する必要がない
- スマホが固定電話の代わりになるので、電話番の人件費がかからない
手持ちのスマホ・PC・タブレットに導入できる
スマホ・PC・タブレットなど、ダウンロード可能な端末さえあれば手軽に導入できるのもIP電話アプリならではのメリットです。
部署ごとに高額なビジネスフォンを設置しなくても、手持ちのデバイスで代用できるようになります。
たとえ個人用のスマホであっても、通話記録などの利用状況および会計をクラウドで一元管理できるのも、多くの法人に選ばれている利用でしょう。
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複数の固定電話番号が取得できて使い分けも可能
IP電話アプリは、「部署ごとに直通の固定電話番号を設けたい!」という会社にもオススメ。
代表電話番号とは別に複数の固定電話番号が取得できるので、受信する端末を指定しておけば用途に合わせた使い分けも簡単です。
中には、「折り返しや電話の取次ぎなどの手間が省けて、業務効率がアップした!」というケースも少なくありません。
ただし、同一契約で取得できる電話番号数はサービスによって異なりますので、あらかじめ必要数を確認しておきましょう。
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システムの拡張性が高い
4つ目のメリットは、データシステムの拡張性が高いという点です。
特に下記のようなシステムはIP電話アプリとの相性が良く、業務効率の向上が見込めます。
▼拡張できるシステムの一例
- CRM(Customer Relationship Management):顧客情報の管理システム
- CTI(Computer Telephony Integration):PCと電話の機能を統合するシステム
ただし、サービスによって対応範囲が異なるため事前の確認は必須です。
テレワークに適している
ここ数年、急激にIP電話アプリのニーズが高まった理由として、テレワークの普及が挙げられます。
これまでIP電話アプリの利用者と言えば、ご家庭で固定電話を利用する機会が減った人、もしくはSOHOなどの小規模事業主が主体でした。
しかし、世界的な感染症の流行に伴う外出自粛、さらには政府が主導する働き方改革が進むにつれて、「場所に捕らわれずフレキシブルに使えるIP電話」へのニーズが高まったと考えられます。
▼利用者がIP電話を導入した動機
- テレワーク中の在宅社員が、会社の代表電話番号を受信できるようにしたい
- オフィス内外を問わず、スタッフ間の通話を無料の内線にしたい
- 社用スマホではなく、社員のスマホを活用して導入費を抑えたい
- リモートワークの通信料を一元管理したい
「オフィスの移転」や「社員数の変動」に柔軟に対応できるのも、配線工事が不要で手持ちの端末を活用できるIP電話アプリならではの強みです。
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IP電話アプリを導入する2つのデメリット
何かとメリットばかりが注目されるIP電話アプリですが、決して万能という訳ではありません。
導入を検討する際は、デメリットについても把握しておきましょう。
▼IP電話アプリのデメリット
- 発信できない番号がある
- 通話品質がネット環境の影響を受ける
発信できない番号がある
最大のネックは、「110」や「119」といった緊急ダイヤルへ発信することができない、という点でしょう。
とはいえ、IP電話アプリをスマホにダウンロードした後も、携帯電話番号は通常通り使用することができます。
一部の特殊番号へかける際は、携帯電話番号に切り替えてから発信しましょう。
通話品質がネット環境の影響を受ける
アナログ回線で音声が常に安定しているのは、電話線と直に繋がっている有線タイプだから。
一方、IP電話アプリは有線ではありませんから、どうしてもネット回線の影響を受けやすいのです。
特にネット回線が混雑したり不安定になったりすると、一時的に通話品質が低下する現象も報告されています。
どの程度の影響を受けるか気になる方は、無料のトライアル期間を設けているサービスを選択するのも1つの方法です。
もしくは、固定電話回線と同等の通話品質が保証されている0ABJ型のクラスA、もしくはクラスB以上の050型IP電話アプリを選びましょう。
IP電話アプリ選び方!比較ポイント4つ
「IP電話アプリの種類が多くて選べない!」という方は、下記の4点を比較してみましょう。
▼選び方の比較ポイント
- 取得できる電話番号を比較する
- 通話品質を比較する
- 必要な機能が搭載されているか比較する
- 料金体系を比較する
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取得できる電話番号を比較する
スマホ対応のIP電話で取得できる電話番号は、大きく下記の2種類に分けられます。
▼取得できる電話番号の種類
- 通話特化タイプ(050型)の主流:050から始まる11桁の電話番号
- 多機能タイプ(0ABJ型)の主流:03や06など、通常の市外局番から始まる電話番号
0ABJ型とは、050型よりも厳しい基準をクリアしている電話回線を指しており、アナログの固定電話回線と同等の通話品質が保証されているのが特徴です。
そもそも従来のIP電話は050型が主流で、「IP回線-事業者の識別番号-加入者番号」の11桁で構成されています。
そのため、一昔前まではIP電話アプリのほとんどが「050」から始まる電話番号しか取得できませんでした。
しかし、端末の多様化が進むにつれてスマートフォンでも市外局番つきの固定電話番号が取得できる「0ABJ型IP電話アプリ」の普及が進んでいます。
ビジネスとして使う固定電話番号をスマホで取得するなら、社会的に信頼性の高い0ABJ型の方が有利なのは明白です。
通話品質を比較する
従来型の固定電話番号は0ABJ型の一種で、総務大臣に認可されなければ利用できないほど厳しく管理されていました。
なぜなら、市外局番が含まれている電話番号は発信元が特定でき、「110番」や「119番」など緊急時でも不具合が起きないように高い通話品質が求められているからです。
総務省ではIP電話の品質を下記の3つにランク分けしており、0ABJ型IP電話はクラスAに該当します。
これに対し、050型IP電話の中にはクラスCも含まれていますので注意が必要です。
▼総務省の品質基準
- クラスA:固定電話並み
- クラスB:携帯電話並み
- クラスC:通話可能なレベル
回線の安定性やアナログ電話並みのクリアな通話を求めるなら、最も品質の高いクラスAの0ABJ型IP電話アプリを選ぶべきでしょう。
特に下記のような状況下でクラスCのIP電話を使用すると、通話品質が著しく低下してしまいます。
▼IP電話の通話品質が低下するケース
- 回線が混雑している時
- 低速回線に切り替わっている時
必要な機能が搭載されているか比較する
IP電話アプリは、サービスによって使用できる機能に大きな差があります。
自社の業務にはどのような機能が必要なのか、その機能は基本料金に含まれているのか、もしくは追加料金が発生するのかも合わせてリサーチしておきましょう。
▼代表的な機能
- 留守番電話
- 音声録音
- プッシュ通知
- パーク保留(取り次ぎのミスを防ぐ)
- 同一番号を共有できる端末数
- 時間外アナウンス(定型またはオリジナル)
- IVR式の自動音声応答(○○の方は1番を…)
- クラウドFAX(PDFの送受信など)
料金体系を比較する
取得できる電話番号・通話品質・機能を踏まえて候補が出揃ったら、料金体系を比較してみましょう。
具体的な比較ポイントは、下記の5点です。
▼料金体系の比較ポイント
- 基本料金:月額制なのか、時間課金制なのか
- 通話料金:1分課金なのか、3分課金なのか
- 国際通話料金:目的の国が優遇されているか
- 内線通話の無料範囲:時間制限や、月額オプション料の有無
- 定額プラン料金:含まれているオプションの範囲
トータルコストは料金体系によって大きく影響されますので、全項目をくまなく比較しておくのが肝心です。
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おすすめのIP電話アプリ・サービス5選
では最後に、利用者の満足度が高いと評判のおすすめIP電話アプリをご紹介します。
▼おすすめのIP電話アプリ5選
- 03plus
- CITVPlus
- 050plus
- SMARTalk
- LaLa Call
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03plus
「03plus」は、市外局番つきの電話番号が取得できるうえ、固定電話と同レベルの通話品質が保証されたクラスAの0ABJ型IP電話です。
端末同士の通話が無料の内線扱いになるのはもちろん、ビジネスフォン並みの機能が揃っている多機能タイプなので、必要に応じて追加できるのも大きな魅力。
無料のトライアル期間が利用できる数少ないIP電話アプリとしても定評があります。
▼03plusのオススメポイント
- 市外局番つきの固定電話番号が取得できる
- 通話品質、安定性が優れている
- パーク保留、時間外アナウンス、クラウドFAXなど、法人向けの機能が充実
- 25日間限定の「0円スタートプラン」でお試しができる
- 登録済みの端末同士なら、海外から国内への通話料金が無料
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CITVPlus
2つめにオススメしたいのが、03plusと同じくクラスAの0ABJ型IP電話に分類されている「CITVPlus」です。
多機能タイプなのはもちろん、個人・法人ともにニーズの高い定番機能が揃っているうえ、何かと複雑になりがちな料金システムがシンプルで分かりやすいのが魅力。
新しい番号が最短10分で取得できるので、「今すぐ導入したい!」という方に人気です。
▼CITVPlusのオススメポイント
- 市外局番つきの固定電話番号が取得できる
- 最短10分で固定電話番号が取得できる
- 料金プランがシンプルで、初見でも分かりやすい
- 最大5台の端末で1つの番号を共有できる
- 転送オプションが基本プランに含まれている
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050plus
050plusの魅力は、何と言ってもNTTコミュニケーションズが運営しているという、圧倒的な安心感でしょう。
通話特化型ではあるものの、改良を重ねて安定した通話品質を保っており、コスパの高さにも定評があります。
法人としては機能に物足りなさがありますが、留守番電話やメール通知など発着信に伴う必須機能はしっかり備わっています。
▼050plusのオススメポイント
- NTTブランドの安心感
- 機能と料金設定のバランスが良い
- 提携プロパイダのIP電話同士で無料通話が可能
SMARTalk
楽天モバイルが提供しているだけあって、「簡単・安く」をコンセプトにしているIP電話アプリ。
提供当時の利用者は個人がメインでしたが、新しいオプション機能が増えていますので通話特化型と多機能型の中間に位置しているといったイメージです。
▼SMARTalkのオススメポイント
- 月額利用料が無料
- アカウントとパスワード入力のみの簡単設定
- バッテリー消費を最小限にするプッシュ通知など、機能面が充実している
LaLa Call
LaLa Callは、関西地方にお住まいで「eo光/mineo」を契約している方にオススメしたいIP電話アプリです。
月額料金が実質無料となるうえ、eo光電話への発信も無料になります。
他のIP電話アプリと比較すると個人の利用者が多いようですが、同期できる機能が豊富なので若い方に人気です。
▼LaLa Callのオススメポイント
- 「eo光/mineo」契約者は、月額基本料金が実質0円
- 電話帳アプリ、メッセージ・画像・位置情報の送信など、同期できる機能が豊富
- 法人向けの「ビジネスLaLa Call」もある
まとめ
IP電話アプリは、スマホが固定電話の代わりになる新しい通信システムです。
提供が開始された当初は、通話品質や社会的信頼性を懸念する方も少なくありませんでした。
しかし、現在では品質改良が進んだのはもちろん、法人にとって欠かせない市外局番つきの固定電話番号が取得できるIP電話アプリも登場しています。
「テレワークにコミットしたい!」「もっと業務効率を上げたい!」と思われている方は、IP電話アプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか。