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電話代コスト削減ガイド2026|クラウドPBXで固定電話をスマホ化

※本記事は2026年9月時点の情報に基づいています。

電話代のコスト削減は、「請求明細の分解 → 通話料体系の見直し → クラウドPBXへの移行」という3ステップで進めるのが最も効果的です。特に固定電話から携帯宛の通話(17.6円/60秒)と転送電話の二重課金を放置すると、テレワーク時代には毎月数万円単位の無駄が発生します。

この記事の要点

  • 固定電話の通話料は2024年のPSTN移行で固定宛が全国一律9.35円/3分に下がった一方、携帯宛は17.6円/60秒と割高なまま残り、料金体系に「歪み」が生じています。
  • ボイスワープ等の転送でテレワーク対応すると、企業が転送先までの通話料を全額負担する「二重課金」となり、クラウドPBXの直接着信(転送料0円)に比べ大幅なコスト増になります。
  • クラウドPBX(物理交換機をクラウド化するサービス)に移行すれば、PBXの法定耐用年数6年ごとの更改費用と内線通話料を同時にゼロにできます。
  • 2026年9月のNTT請求期日統一、2027年6月の紙請求書220円/月有料化、2028年末のINSネット終了、2035年のメタル回線廃止と、コスト増イベントが連続して迫っています。
  • 「03」などの固定電話番号は番号ポータビリティ(LNP)でスマホに引き継げるため、番号を変えずにコスト削減が可能です。

電話代のコスト削減はどこから始める?最初の診断3ステップ

電話代 コスト削減

電話代のコスト削減は、まず現在の請求明細を「基本料金・通話料・付加サービス料」の3つに分解して診断することから始めます。無駄の9割はこの分解で可視化できます。

多くの企業では、電話代が「なんとなく毎月かかる固定費」として見過ごされています。しかし実際には、使っていない回線チャネル、重複した付加サービス、割高な携帯宛通話といった削減余地が潜んでいます。以下の順で棚卸ししましょう。

ステップ1:請求明細をWeb化して項目を分解する

最初に行うべきは、紙で届く請求書をWeb明細に切り替え、課金項目を一覧化することです。NTT西日本は2026年9月にWeb明細サービスをリニューアルしており、Web化は後述する紙請求書の有料化対策にもなります(出典:請求額などのお知らせ方法の変更|西日本電信電話株式会社)。

明細を開いたら、次の3区分に色分けしてください。

  • 基本料金:回線数・チャネル数・番号数に対する月額固定費
  • 通話料:固定宛・携帯宛・IP宛など宛先別の従量課金
  • 付加サービス料:ボイスワープ(転送)、ナンバーディスプレイ、迷惑電話防止などのオプション

ステップ2:未使用回線・重複オプションを解約する

色分けした明細のうち、実際の業務で使っていないチャネルや番号、契約したまま忘れているオプションを解約します。特に複数拠点を運営する企業では、閉鎖した拠点の回線が残っていたり、FAX専用回線が形骸化していたりするケースが目立ちます。

ステップ3:通話料構造を見直し、移行先を検討する

基本料と付加サービスを整理したら、最後に「通話のかけ方」を見直します。ここが本記事の核心で、通話料体系の歪みと転送の二重課金を理解し、クラウドPBXへの移行で構造的にコストを下げるフェーズです。次章から詳しく解説します。

固定電話の通話料はなぜ携帯宛が高い?PSTN移行後の料金体系の歪み

電話代 コスト削減

2024年に完了した公衆交換電話網(PSTN)のIP網移行によって、固定宛の通話料は全国一律に下がった一方、携帯宛は割高なまま残り、「宛先による料金格差」という歪みが生じています。

公衆交換電話網(PSTN)とは、加入者交換機と中継交換機を銅線で相互接続した旧来型の音声通話インフラ網です。設備移行では、2025年1月に中継交換機経由の接続ルート切替が完全終了しました(出典:総務省 固定電話網の円滑な移行)。結果、これまで距離によって変動していた固定宛通話料の区分が廃止されました。

以下の表で、現在の宛先別通話料を比較します。

発信元→宛先 通話料(税込) 3分換算
固定電話→固定電話 9.35円/3分 約9.35円
固定電話→携帯電話 17.6円/60秒 約52.8円
携帯電話→各種(従量) 22円/30秒 約132円

固定宛が距離に関わらず3分9.35円まで下がったのに対し、固定電話から携帯宛は60秒17.6円、つまり3分では約52.8円と5倍以上の開きがあります。取引先や従業員の携帯へ発信する機会が多い企業ほど、影響を強く受けます。

さらに携帯電話からの従量通話は30秒22円が標準で、3分で約132円と最も高額です。営業担当が自分のスマホでかけ直すたびに、高額な通話料が発生している構図です。だからこそ、後述するスマホ内線化(BYOD)とアプリ経由の発信によって、従量課金を回避する意義が大きいのです。

転送電話(ボイスワープ)でのテレワーク対応はなぜ損?二重課金シミュレーション

ボイスワープ等の転送電話でテレワーク対応をすると、オフィスから転送先までの通話料を企業が全額負担する「二重課金」が発生し、クラウドPBXの直接着信(転送料0円)に比べて大幅なコスト増になります。

テレワークが広がるなか、多くの企業が「オフィスにかかってきた電話を、在宅担当者の携帯に転送する」という運用でしのいでいます。総務省の調査によれば、企業のテレワーク導入割合は47.3%に達しており、会社の固定電話にかかってきた電話に物理的に出られないことは決して珍しくありません(出典:令和7年版 情報通信白書|総務省)。

会社にかかってきた電話を転送する方式には、致命的なコスト構造の欠陥があります。転送とは「オフィスの固定電話から、在宅者の携帯電話へ改めて発信し直す」動作だからです。つまり、着信のたびにオフィス→携帯宛の通話料(17.6円/60秒)が企業に課金されます。

転送運用のコストシミュレーション

在宅担当者3名が、1日に各10件・平均5分の転送着信に対応するケースで試算してみましょう。

  • 1件あたりの転送通話料:17.6円 × 5分 = 88円
  • 1日あたり:88円 × 10件 × 3名 = 2,640円
  • 1カ月(20営業日):2,640円 × 20日 = 52,800円

月5万円超が、ただ電話を在宅者に届けるためだけに消えていく計算です。しかも転送先で担当者がさらに折り返せば、さらに通話料が乗ります。

一方、後述するクラウドPBXなら、在宅者のスマホに直接着信させるため転送という工程自体が存在せず、転送料は0円です。テレワークを前提にするほど、転送運用とクラウドPBXのコスト差は開いていきます。

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クラウドPBXとは?仕組みとコスト削減効果

電話代 コスト削減

クラウドPBXとは、企業内に設置する物理的な構内交換機(PBX)の交換機能を、データセンター上のクラウドインフラに仮想化して提供するサービスです。ハードウェアの更改費用と内線通話料を同時に削減できます。

構内交換機(PBX)とは、企業内に設置され、外線と内線、または内線同士を接続・交換制御する装置です。従来はオフィスに主装置を置き、電話機を有線で配線していました。クラウドPBXは交換機能をインターネット上に置き換えるため、スマホやPCが内線電話として使えます。

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コスト削減効果1:ハードウェア更改費用の回避

クラウドPBXによってハードウェア更改費用の回避することで、コスト削減の効果が期待できます。

物理的なPBXやビジネスフォン主装置は、法定耐用年数に合わせてリース契約期間を設定されているケースが多いといえます。国税庁によれば、デジタル構内交換設備(PBX)およびデジタルボタン電話設備の法定耐用年数は6年です(出典:令和7年分 青色申告決算書(不動産所得用)の書き方|国税庁)。

つまり、5~7年ごとに主装置の更改やリース組み直しが発生し、数十万〜数百万円の設備投資が必要になります。ビジネスフォンのリース終了を機にクラウドPBXへ移行すれば、更改サイクルそのものから解放されます。

コスト削減効果2:内線通話の無料化

クラウドPBXでは、拠点間や在宅者との通話がすべて「内線」として扱われるため、内線通話は無料です。複数拠点を運営する企業や、テレワークで社員が分散している企業ほど、拠点間・社員間の通話料削減効果が大きくなります。

コスト削減効果3:転送料・工事費の削減

前章のとおり、在宅者へ直接着信できるため転送料が0円になります。加えて、アプリ型のクラウドPBXなら物理工事が不要な製品も多く、初期の配線工事費も抑えられます。

固定電話番号はスマホでそのまま使える?番号ポータビリティの仕組み

「03」「06」などの既存の固定電話番号は、地域番号ポータビリティ(LNP)を利用すればクラウドPBXへ引き継ぎ、スマホで発着信できます。番号を変えずにコスト削減が可能です。

地域番号ポータビリティ(LNP)とは、通信事業者を変更する際、利用中の0ABJ番号を変更せずに新事業者へ引き継ぐ制度です。0ABJ番号とは、市外・市内局番を持つ10桁の電話番号を指します。NTT一般発番の番号であれば、このLNPによって名刺やWebサイトに記載済みの番号を維持したまま移行できます。

ここで気になるのが通話品質ですが、0ABJ番号を提供するクラウドPBXは、総務省の定めるクラスA品質基準を満たしています。クラスA品質とは、総合音声伝送品質(R値)が80超、エンド・ツー・エンド遅延が100ms未満という基準です(出典:電気通信事業法関係審査基準|総務省)。適切な通信環境下であれば、固定電話と同等の品質で通話できます。

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0ABJ番号と050番号の違い

クラウド電話には、0ABJ番号のほかに050番号を使うタイプもあります。050番号とは、IPを用いたVoIP通信に割り当てられる11桁の番号です。VoIP(ボイップ)は、音声信号をデジタル圧縮してIPネットワーク上でやり取りする通信技術を指します。

050番号は緊急通報機能の付加義務が免除される代わりに、開通が早く初期費用も安い傾向があります。総務省の統計では、令和5年度末時点で0ABJ番号は約5,385万番号、050番号は約973万番号が使用されており、いずれも普及が進んでいます(出典:主な電気通信番号の使用数|総務省)。

「取引先からの信頼性を重視し、既存の市外局番を維持したい」なら0ABJ番号、「新規開業でスピードとコストを優先したい」なら050番号、という選び分けが基本です。

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クラウドPBX・固定電話アプリ主要5サービスを比較

以下の表で、主要なクラウド電話サービスの初期費用・課金方式・主な特徴を比較します。

サービス 初期費用 課金方式 主な特徴
MOT/TEL 29,800円(税抜)〜 20内線まで定額 スマホ内線・ネットFAX標準、実績33,000社超
03plus 5,000円/ID 月額1,280円/ID〜 全国46局対応、最短10分開通、工事不要
トビラフォンCloud 30,000円(税抜) ID課金 迷惑電話フィルタ・AI通話要約
ナイセンクラウド 10,000円 追加内線1,000円/台 曜日・時間帯別ルーティング、NTT/KDDI直結
ひかりクラウド電話 要問い合わせ ライセンス+回線費 細かな時間別・番号別の着信ルールを標準で組める

定額で内線を増やしたいなら「MOT/TEL」

MOT/TEL(モッテル)は、20内線まで定額で使えるため、社員が多くても1内線ごとのライセンス課金が発生しないのが強みです。導入実績は33,000社を超え、スマホ内線やネットFAXを標準搭載しています。初期費用が29,800円(税抜)〜かかる点は考慮が必要ですが、内線数が多い企業ほど割安になります(出典:株式会社バルテック MOT/TEL 公式料金プラン)。

開業スピードと初期費用を重視するなら「03plus」

03plus(ゼロサンプラス)は、初期費用5,000円と安価で、アプリ設定のみで工事不要、最短10分で開通します。全国主要46局の市外局番に対応し、10分かけ放題オプションもあります。

ID課金(1,280円/ID〜)のため、少人数の個人事業主や開業直後の法人に向いています(出典:株式会社グラントン)。

▼03plusの便利な機能を確認する

迷惑電話対策とAI効率化なら「トビラフォンCloud」

トビラフォンCloudは、迷惑電話フィルタデータベースを標準装備し、AIによる自動テキスト化・通話要約機能を備えます。050番号と地域市外局番の両方に対応。営業電話や迷惑電話が多い業種、通話内容の記録・共有を効率化したい企業に適しています。初期費用は30,000円(税抜)です(出典:トビラシステムズ株式会社)。

複雑な着信ルーティングなら「ナイセンクラウド」

ナイセンクラウドは、時間帯別・曜日別の詳細な着信ルーティングを設定でき、複数端末の同時呼び出しにも対応します。NTTひかり電話回線やKDDI回線との直接接続にも対応。

追加内線ごとに1,000円/台がかかりますが、ボリュームディスカウントもあり、複雑な受電フローを持つコールセンターや複数拠点企業に向いています(出典:アイティオール株式会社 ナイセンクラウド 料金表)。

▼ナイセンクラウドのメリットを確認する

既存のTeams環境を活かすなら「ひかりクラウド電話」

ひかりクラウド電話は、Microsoft TeamsやZoom PhoneとNTTひかり電話回線を直結し、PCやスマホのTeams画面で受発信できます。すでにTeamsを全社導入している企業なら、慣れた画面のまま外線対応が可能です。ただし別途Teams等のライセンスとフレッツ光回線費用が必要になります(出典:NTT東日本 ひかりクラウド電話 for Microsoft Teams 仕様)。

光IP電話(ひかり電話オフィス)という選択肢

「クラウドPBXまでは踏み切れないが、まず回線を光IP電話に集約したい」場合は、NTTのひかり電話オフィスシリーズも有力です。

ひかり電話オフィスタイプは基本月額1,430円(税込)で3チャネル・1番号が標準付帯し(出典:NTT東日本 ひかり電話オフィスタイプ 料金)、ひかり電話オフィスAは基本月額1,210円(税込)で1チャネル・1番号が付帯します(出典:NTT東日本 ひかり電話オフィスA 料金)。

個人・SOHO向けのひかり電話は基本月額550円(税込)です。

スマホ内線化(BYOD)で通信費はどう変わる?公私分計の仕組み

私有スマホを内線化するBYODでは、専用アプリを介したデータ通信として通話が処理されるため、通話料は企業へ合算請求され、従業員個人の通信費には影響しません。これを公私分計といいます。

BYOD(Bring Your Own Device)とは、従業員が個人保有する端末を業務上の通話インフラとして共用する運用形態です。従業員のスマホにクラウドPBXの専用アプリを入れると、業務の発着信はすべてアプリ経由で行われます。

ここで重要なのが公私分計です。アプリからの発信は音声回線ではなくデータ通信として処理され、通話料は企業側にまとめて請求されます。つまり、従業員がプライベートで使う分と業務で使う分が明確に切り分けられ、個人の携帯料金が業務通話で膨らむことはありません。

この仕組みは、固定通信網と移動体通信網を連携させて携帯電話を内線化するFMC(Fixed Mobile Convergence)技術の考え方に基づいています。従来は業務用スマホを別途支給する必要がありましたが、BYODなら端末調達コストも抑えられます。

一方で注意したいのが、前章で触れた携帯からの直接発信です。アプリを経由せず個人スマホの音声回線で業務発信すると、22円/30秒の従量課金が個人負担で発生し、経費精算も煩雑になります。BYOD導入時は「業務通話は必ずアプリから」というルール徹底が、コスト削減の前提条件になります。

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2026年〜2035年のNTT変更に今どう備える?移行ロードマップ

電話代 コスト削減

2026年から2035年にかけて、NTTの請求変更・回線廃止が連続します。メタル回線廃止は2035年ですが、それより前にコスト増と運用破綻のリスクが迫るため、早期の移行検討が推奨されます。

「廃止は2035年だからまだ先」と考えるのは危険です。以下のタイムラインで、直近から順に対策が必要なイベントを整理します。

時期 変更内容 影響
2026年9月 請求計算期間・支払期日の統一 資金繰り管理の見直し
2027年6月 紙請求書220円/月、口座振替案内165円/月を有料化 Web明細化が必須に
2028年12月31日 INSネット(ISDN)全サービス終了 FAX・データ通信の代替が必要
2035年頃 メタル回線の段階的廃止 光・モバイル網への移行必須

2026年9月:請求期日の統一

2026年9月請求分より、NTTの請求計算期間は「当月1〜末日」、支払期日は「翌月末日」に統一されます(出典:通信サービス等の料金請求・お支払いに関する変更について|東日本電信電話株式会社)。複数拠点で請求日がバラバラだった企業は、支払い管理を統一するタイミングです。

2027年6月:紙請求書の有料化

2027年6月請求分より、紙請求書は220円/月、口座振替案内は165円/月の発行手数料が有料化されます(出典:NTTファイナンス 請求額などのお知らせ方法の変更)。

回線数の多い企業ほど、手数料が積み上がります。冒頭の診断ステップでWeb明細化を推奨したのは、有料化への事前防衛の意味もあります。

2028年12月末:INSネット終了

INSネット(ISDN回線)は、2028年12月31日に音声通話を含む全サービスが提供終了します。ISDN回線でFAXや受発注データ通信を行っている企業は、クラウドFAXやIP網への切り替えが必須です。

FAX運用は、クラウドFAX化してペーパーレスと回線費削減を同時に進めるのが合理的です。

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2035年:メタル回線の廃止

メタル回線(銅線アクセス網)は、2035年頃を目途に維持限界を迎え、光回線やワイヤレス固定電話へ段階的に移行されます(出典:今後の固定電話サービスについて|NTT東日本)。

最終期限だけを見て後回しにするのではなく、PBXのリース満了のタイミングと合わせて、逆算で移行計画を立てるのが賢明です。

なお、災害時の事業継続の観点でも、クラウド電話は有効です。物理的な主装置に依存しないため、停電や拠点被災時でもスマホから発着信を継続でき、中小企業のBCP(事業継続計画)対策とも整合します(参考:中小企業BCP策定運用指針|中小企業庁)。

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助成金・補助金は使える?業務改善助成金とIT導入補助金

クラウドPBXやCTIシステムの導入は、業務改善助成金やIT導入補助金といった公的制度の対象になり得ます。設備投資の負担を大きく軽減できます。

業務改善助成金は、事業場内最低賃金の引き上げに取り組む中小企業が、生産性向上のための設備投資を行う際に活用できる制度で、支給上限は最大600万円です(出典:業務改善助成金制度案内|厚生労働省)。通信機器やクラウドPBXの導入が、業務効率化に資する設備投資として認められるケースがあります。

加えて、IT導入補助金を活用したクラウドPBX・CTIシステム導入支援も継続しています。年度や公募回によって要件が変わるため、導入を検討する際は最新の公募要領を必ず確認してください。

設備更改や移行のタイミングを、助成金の公募時期に合わせることで、実質的なコスト削減効果をさらに高められます。

よくある質問(FAQ)

2024年1月の固定電話IP網移行で既存の電話機は使えなくなるのか?

使えなくなりません。加入者宅から局舎までのメタル回線は維持されているため、電話機や宅内配線の変更・工事なしで継続利用できます。IP網移行はNTT局内設備の切り替えであり、利用者側の機器交換は不要です。

クラウドPBXを導入すると現在の「03」などの番号は変わるのか?

NTT一般発番の番号であれば、番号ポータビリティ(LNP)を利用して変わらず継続利用できます。名刺やWebサイトに記載済みの0ABJ番号をそのまま維持しながら、スマホでの発着信に移行できます。

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クラウドPBXは通話が途切れやすくビジネス用途に不向きか?

不向きではありません。0ABJ番号を提供するクラウドPBXは、総務省のクラスA品質基準(R値80超・遅延100ms未満)を満たしており、適切な通信環境下では固定電話と同等の通話品質が得られます。安定したインターネット回線の確保が前提です。

私有スマホを内線化(BYOD)すると個人の通信費に影響するか?

影響しません。専用アプリを介したデータ通信として処理され、通話料金は企業へ合算請求されます。公私分計が確立されるため、従業員個人の携帯料金が業務通話で増えることはありません。

ボイスワープ等の転送電話で外出先対応するのはコスト面で不利か?

不利です。オフィスから転送先への通話料(約17.6円/分)を企業が全額負担するため二重課金となります。在宅者へ直接着信でき転送料0円のクラウドPBXに比べ、大幅なコスト増になります。

クラウドPBXから110番や119番の緊急通報は可能か?

アプリ型クラウドPBXや050番号からの直接発信はできません。発信者の位置情報を正確に通知する法的要件を満たせないためです。緊急通報が必要な環境では、別途固定電話や携帯電話の音声回線を確保しておく必要があります。

メタル回線の廃止は2035年だが、今すぐ固定電話環境を見直す必要はあるか?

見直しを早めることが推奨されます。2028年末のINSネット終了、PBXの定期的な更改、2027年の紙請求書有料化など、2035年より前に直近のコスト増・運用破綻リスクが迫っているためです。リース満了や設備更改のタイミングで移行を検討しましょう。

まとめ:電話代コスト削減は「診断→通話料構造の見直し→クラウド移行」で

電話代のコスト削減は、請求明細の分解から始め、PSTN移行後の料金格差と転送の二重課金という2つの「歪み」を解消し、最終的にクラウドPBXへ移行することで構造的に達成できます。

特に重要なのは、テレワークにおける転送運用が月5万円超の無駄を生みかねない点と、2026年9月の請求変更から2035年のメタル回線廃止まで、コスト増イベントが連続して迫っている点です。番号ポータビリティで既存番号を維持しながら、自社に合ったクラウド電話サービスへ移行するのが最適解です。

次のアクションとして、まずは手元の請求明細をWeb化して「基本料・通話料・付加サービス料」に分解し、携帯宛通話と転送料がどれだけ発生しているかを確認してみてください。そのうえで、本記事で比較した各サービスの料金体系と、業務改善助成金などの公的支援を組み合わせれば、無理なくコスト削減を実現できます。