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固定電話かけ放題の全比較2026|値上げ・移行対策も解説

※本記事は2026年9月時点の情報に基づいています。

固定電話の契約に「誰とでも何時間でも完全かけ放題」は存在せず、一定額の無料通話(回数・時間の上限付き定額)にとどまります。通話コストを本当に平準化したいなら、固定電話番号(0AB-J番号)をスマホで発着信できるクラウドPBXの「10分かけ放題」などを組み合わせるのが現実解です。

この記事の要点

  • 固定電話単体の定額プランはNTTの「ひかり電話A」が最大3時間相当、ソフトバンクが1回10分以内・月500回など、すべて上限付きで完全かけ放題ではありません。
  • 2026年4月1日からNTT東西の「加入電話」事務用基本料が月額330円(税込)値上げされ、メタル回線は2035年頃に維持限界を迎えます。移行対策は避けて通れません。
  • スマホを内線化するクラウドPBX「03plus」は10分かけ放題が月額1,000円(税抜)で、固定電話番号のまま外出先でも受発信を完結できます。
  • ボイスワープ(転送電話)は着信のたびに転送通話料が全額課金されますが、クラウドPBXなら転送通話料無料・代表番号発信が可能で経済的です。
  • クラウドPBXは総務省の0AB-J品質基準(R値80超)に準拠し、導入企業の67.6%が「業務への支障はない」と回答しています。

固定電話にかけ放題はある?結論と全体像

固定電話 かけ放題

固定電話では、社外への通話まですべて無料になる、スマホのような「完全かけ放題」は一般的ではありません。光電話の多くは無料通話分付き、または通話先・回数・時間に条件がある定額プランです。

当サイトでおすすめするサービスであるクラウドPBXも、社外への発信は従量課金または定額オプションの対象となるケースが中心です。

ただし、クラウドPBXには、代表番号にかかってきた電話をスマートフォンの内線として受けられるメリットがあります。従来の転送電話では発生しやすい転送先への通話料を抑えられるため、外出先や在宅勤務中の社員が電話対応する企業では、コスト削減につながる可能性があります。

固定電話の通話コスト対策は、大きく分けて3つです。第一に、NTTやソフトバンクなどの光電話に付帯する定額オプションを利用する方法。第二に、スマートフォンを内線化できるクラウドPBXへ移行する方法。第三に、光電話とクラウドPBXを併用する方法です。

本記事では、まず2026年から2035年にかけて進むNTTの制度変更を整理し、各社の料金・上限を比較したうえで、通話品質・緊急通報・補助金まで、移行判断に必要な情報を実務目線で解説します。

なぜ今、固定電話のかけ放題対策が必要?2026年値上げと2035年問題

固定電話の維持費が上がり、設備そのものが廃止に向かうためです。放置すればコスト増と将来の強制移行という二重の負担を背負うことになります。

NTT東日本・NTT西日本は、公衆交換電話網(PSTN、電話交換の中継設備)をIP網へ切り替える工事(PSTNマイグレーション)を2024年1月に一斉開始し、2025年1月までに完了させました(出典:固定電話網の円滑な移行|総務省)。これに伴い、固定電話発信の通話料は距離に依存しない全国一律9.35円(税込)/3分へ一本化されています。

2026年4月の基本料値上げ

NTT東西は2026年4月1日利用分より、アナログ銅線を使う「加入電話」等の回線使用料を改定し、事務用回線を月額330円(税込)値上げします(出典:NTT東日本 回線使用料改定について基本料金改定について|NTT西日)。ここで重要なのは、値上げ対象がメタル(銅線)設備を使う加入電話に限られる点です。ひかり電話やクラウドPBXの基本料金は改定対象外です。

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2035年のメタル回線縮退

さらに、NTT東西のメタル回線設備は老朽化により2035年頃に維持限界を迎える見込みで、2026年4月から先行移行、2028年4月から段階的に廃止される計画が示されています(出典:メタル加入電話の光回線電話等への移行計画(案)|総務省)。「2035年問題」により、アナログ固定電話を使い続ける前提そのものが崩れつつあります。

なお、統計上も固定電話離れは進んでおり、世帯の固定電話保有率は57.9%まで低下し、モバイル端末の世帯保有率は90%を超えています(出典:令和5年通信利用動向調査|総務省)。

ビジネス現場でも、電話ツールとして「固定電話」を使う企業は81.1%と依然多いものの、「クラウドPBX」の導入率は17.9%まで伸びているという調査もあります。値上げと設備廃止という外圧を、通信インフラ見直しの好機と捉える企業が増えているのです。

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大手キャリアの光電話・固定電話の定額プランは?料金比較

以下の表で、主要キャリアの固定電話向け定額プランを比較します。

サービス 提供元 月額(税込) 定額の内容
ひかり電話A(エース) NTT東西 1,650円 最大3時間相当の無料通話
グループ通話定額 NTT(オフィスタイプ) 440円/チャネル 同一名義拠点間が無料
だれとでも定額 for 光電話 ソフトバンク 1,551円 1回10分・月500回まで無料
auまとめトーク KDDI 追加料金なし auおうち電話→おうち電話&au携帯宛が24時間無料
homeでんわ ベーシック NTTドコモ 1,650円 550円分の無料通話付き

NTTの「ひかり電話A」は、月額1,650円(税込)で最大3時間相当の無料通話が含まれます。同じNTTでも法人向けの「ひかり電話オフィスタイプ」には「グループ通話定額」があり、月額440円(税込)/チャネルで同一名義の拠点間通話が無料になります(出典:グループ通話定額|NTT西日本)。複数拠点を運営する企業には有効です。

ソフトバンクの「だれとでも定額 for 光電話」は、基本パック+定額で月額1,551円(税込)。固定・他社携帯宛てを問わず1回10分・月500回まで通話料0円という、他社携帯宛ても対象になる点が特徴です(出典:ホワイト光電話 料金|ソフトバンク)。

KDDIの「auまとめトーク」は、auおうち電話から全国のau携帯電話等宛ての国内通話が24時間無料になります(出典:auまとめトーク|KDDI)。宛先がau回線に限られる点に注意が必要です。

NTTドコモの「homeでんわ」は、モバイル通信網(LTE/5G)を使う据え置き型電話で、宅内配線工事不要で既存の市外局番を引き継げます。ベーシックプランは従業員同士の通話が無料で、550円(税込)分の無料通話が含まれますが、完全なかけ放題ではなく無料通話分の付与にとどまります(出典:homeでんわ|NTTドコモ)。

光電話の通話定額には落とし穴が?対象外番号と上限に注意

通話定額は「対象外番号」と「回数・時間上限」という2つの落とし穴を持ちます。これを理解せずに契約すると、想定外の従量課金が発生します。

第一の落とし穴は対象外番号帯です。ナビダイヤル(0570から始まる番号)やフリーダイヤル以外の特番、一部の他社IP電話などは、多くの定額プランで無料通話の対象外です。0570番号は発信者側が通話料を負担する仕組みのため、定額に含まれず個別課金される点は見落としやすいので注意しましょう。

第二の落とし穴は上限です。前述のとおり、ソフトバンクは「1回10分・月500回」、NTTの「ひかり電話A」は「最大3時間相当」という枠があります。1回の通話が10分を超えれば、その回は最初から従量課金になるケースもあり、長電話が多い部署では効果が薄れます。契約前に、直近3カ月の通話明細で「1回あたりの平均通話時間」と「月間の発信回数・宛先」を必ず確認してください。

上限を気にせず通話単価を下げたい場合こそ、次に解説するクラウドPBXの「10分かけ放題」が選択肢に入ってきます。

スマホで固定電話番号を使う「クラウドPBX」とは?仕組みと特徴

固定電話 かけ放題

クラウドPBXとは、構内交換機(PBX)の機能をクラウド上に集約し、インターネット経由でスマホやPCを内線・外線として使えるようにするサービスです。固定電話番号のまま外出先での受発信を完結できます。

従来のPBXは、オフィスに物理的な交換機を設置し、社内の電話機を配線でつなぐ必要がありました。クラウドPBXは交換機をインターネット上に置くため、設備投資を抑えつつ、スマホを会社の電話として使えます(スマホ内線化)。市外局番から始まる0AB-J番号(日本の固定電話網で使う10桁の地理的番号)を維持したまま、代表番号での発信・着信が可能です。

0AB-J番号は、緊急通報や品質基準が緩い050番号(IP通信網を使う11桁の非地理的番号)とは異なり、厳しい通話品質基準が義務付けられています。クラウドPBXの多くはこの0AB-J番号に対応し、「会社らしい信頼感のある番号」を保ったまま働き方を柔軟化できるのが最大の利点です。

クラウドPBXの主なメリットは、次のとおりです。

  • 外出先・在宅でも会社番号で受発信でき、テレワークや複数拠点運営に強い
  • 拠点間・社員間の内線が無料になり、社用携帯の通話料を削減できる
  • 転送通話料が無料で、ボイスワープのような都度課金が発生しない
  • 通話録音・音声テキスト化・IVR(自動音声応答)などをソフトウェアで追加できる

なお、マイクロソフトのSkypeは2025年5月5日にサービスを終了し、Teams連携や専用クラウドPBXアプリへの移行が必須となりました。無料通話ツールに依存していた企業ほど、業務用途に耐えるクラウドPBXへの移行が現実的な課題になっています。

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クラウドPBXの料金は?主要サービス比較表

小規模なら月額1,000円台のスマホ完結型、拠点規模が大きいなら内線数に応じた定額型と、料金体系はサービスによって大きく異なります。用途と規模で選ぶのが鉄則です。

以下の表で、主要クラウドPBX・固定電話アプリの料金と特徴を比較します。

サービス 提供元 月額(税抜) 初期費用(税抜) 特徴
03plus 株式会社グラントン 1,280円/ID+かけ放題1,000円 5,000円/ID 全国46主要都市の市外局番取得・最短即日開通
MOT/TEL 株式会社バルテック 5,980円/20内線 29,800円〜 累計27,000社以上・災害時バックアップ内線
トビラフォン Cloud トビラシステムズ 3,000円/2外線含む 30,000円 約3万件の迷惑電話DB・自動録音・IVR標準
BIZTEL モバイル 株式会社リンク 30,000円〜 60,000円〜 FMC技術で携帯音声網直結・高音質
MiiTel Phone 株式会社RevComm 5,980円/ID 0円~ 感情解析AI・話速/被り率解析

小規模法人・個人事業主に強いのが「03plus」です。基本料は月額1,280円(税抜)/IDで、「10分かけ放題」オプションを月額1,000円(税抜)で追加すれば、10分以内の国内通話が回数無制限で無料になります(出典:03plus 10分かけ放題料金表|株式会社グラント)。10分を超えた分は20円/30秒の従量課金となる点だけ押さえておきましょう。全国46主要都市の市外局番取得に対応し、最短即日開通できるスピード感も魅力です。

▼03plusの詳細をチェックする

内線を多く抱える企業には「MOT/TEL」が向きます。スタンダードプランは月額5,980円(税抜)で20内線まで定額利用でき、既存の電話回線・番号の継続利用も可能です。累計27,000社以上の導入実績と、自社開発による高音質、災害時のバックアップ内線機能を備えます。初期費用が29,800円(税抜)〜かかる点は考慮しましょう。

迷惑電話対策やコンプライアンスを重視するなら「トビラフォン Cloud」。約3万件の迷惑電話データベースを自動適用し、通話自動録音・音声テキスト化・IVRを標準装備します。設備投資ゼロで導入でき、基本料は月額3,000円(税抜・2外線含む)です。

通話品質を最優先する現場には「BIZTEL モバイル」。キャリアFMC(固定と移動体通信網を統合する技術)を採用し、携帯キャリアの音声通話網を直結することで、パケット遅延や音切れを排除します。月額30,000円(税抜)〜と高価格帯ですが、極めて安定した品質を求めるコールセンター等に適します。営業・コールセンター分析なら、感情解析AIエンジンを搭載する「MiiTel Phone」(月額5,980円/ID・税抜、年間契約)が選択肢になります。

ボイスワープ(転送)とクラウドPBX、どちらが得?経済性を数値で比較

固定電話 かけ放題

外出先で会社の電話を受けたいだけでも、長期的にはクラウドPBXのほうが経済的です。ボイスワープは着信のたびに転送通話料が全額課金されるためです。

ボイスワープ(転送電話)は、会社にかかってきた電話を携帯へ自動転送するサービスです。一見手軽ですが、転送のたびに「会社→携帯」の通話料が全額会社に課金されます。全国一律9.35円(税込)/3分が転送分にも発生するため、着信が多いほどコストがかさみます。さらに、折り返し発信すると相手には個人の携帯番号が表示され、会社の代表番号での発信ができません。

一方、クラウドPBXは着信をアプリで直接受けるため、転送通話料が発生しません。折り返しも代表番号(0AB-J番号)で発信できるため、顧客に個人番号を知られる心配もありません。仮に1日20件の転送が発生し1件平均5分なら、ボイスワープでは月あたり数千円規模の転送料が積み上がる計算になります。この転送料が丸ごと不要になる点が、クラウドPBXの経済的合理性の核心です。

「外出が多い」「複数人で会社番号を受けたい」「折り返しを代表番号でかけたい」という条件が1つでも当てはまるなら、ボイスワープよりクラウドPBXが合理的といえます。

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クラウドPBXの通話品質は大丈夫?0AB-J基準と実態データ

最新のクラウドPBXは総務省の0AB-J品質基準に準拠しており、実際の導入企業の67.6%が「業務への支障はない」と回答しています。過度な音質不安は不要です。

導入検討時に最も多い不安が「通話品質」です。株式会社バルテックの調査によれば、導入前の不安要素1位は「通話品質」で83.4%に達しました。しかし同じ調査で、導入後は67.6%が「業務への支障はない」と回答しています(出典:クラウドPBX利用実態調査|株式会社バルテック)。不安と実態には大きな乖離があるのです。

品質を担保する根拠が、0AB-J番号に課される技術基準です。総務省の規定では、0AB-J型IP電話の通話品質は総合音声伝送品質(R値)80超、遅延時間150ミリ秒未満、パケット損失率0.5%未満と定められています(出典:事業用電気通信設備規則の細目を定める件|総務省)。R値とは音声品質の客観的指標で、80超は最高品質クラスAに相当します。0AB-J番号を提供するクラウドPBXは、この基準を満たす前提で運用されています。

音質を最重視するなら、前述のFMC技術を採用する「BIZTEL モバイル」のように、携帯音声網を直結して遅延や音切れを排除するサービスを選ぶ手があります。逆に、一般的なオフィス業務であれば、安定したインターネット回線環境を整えたうえで標準的なクラウドPBXを導入すれば、実用上の問題はほぼ生じません。

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クラウドPBXでも110番・119番は使える?緊急通報の注意点

固定電話 かけ放題

クラウドPBXのアプリ単体(050番号など)からは緊急通報できませんが、スマホの標準電話アプリから直接発信すれば110番・119番は利用可能です。

緊急通報は、位置情報の特定などの観点から050番号では原則不可とされています。クラウドPBXアプリ経由の発信も、050番号ベースの場合は緊急通報の対象外です。ただし、これは「スマホから110番・119番にかけられなくなる」という意味ではありません。スマホに標準搭載された電話アプリから直接ダイヤルすれば、緊急通報は通常どおり可能です。

また、固定ゲートウェイ(オフィスの光回線と接続する装置)を経由して0AB-J番号で運用するタイプのサービスでは、緊急通報に対応できる構成もあります。導入前に「緊急通報の扱いがどうなるか」をベンダーに確認し、社内で運用ルールを共有しておくと安心です。

導入費用は補助金で圧縮できる?デジタル化・AI導入補助金2026

クラウドPBXの導入費用は、国の補助金で圧縮できる可能性があります。「デジタル化・AI導入補助金2026」の通常枠では、ソフトウェアと最大2年分の利用料が補助対象です。

「デジタル化・AI導入補助金2026」通常枠では、クラウドPBXソフトウェアおよび最大2年分のクラウド利用料が補助対象となります(出典:公募要領(通常枠)|中小企業基盤整備機)。初期費用やランニングコストの一部を補助でまかなえるため、移行のハードルを大きく下げられます。

活用の流れとしては、まず補助対象となる登録ツール・登録支援事業者を通じて申請するのが基本です。MOT/TELやトビラフォン Cloudのように初期費用が3万円前後かかるサービスでも、補助を受けられればキャッシュフローの負担を軽減できます。

公募要領は改定されることがあるため、申請前に必ず最新の公募要領で対象要件・補助率・スケジュールを確認してください。2026年の値上げ・2035年の設備廃止に備えた移行なら、補助金活用のタイミングとしても合理的です。

自社に合うかけ放題・移行策の選び方は?タイプ別判断軸

通話量・拠点数・働き方の3軸で選ぶのが最短です。小規模でスマホ完結型を求めるならクラウドPBX、拠点間通話が中心なら光電話の定額オプションが基本方針になります。

タイプ別の判断軸を整理すると、次のようになります。

  • 個人事業主・小規模法人でスマホ1台で完結したい → 03plusなどのスマホ完結型クラウドPBX(基本料1,280円+10分かけ放題1,000円/税抜)が最適。市外局番も取得でき即日運用できます。
  • 外出が多く、会社番号での折り返しが必要 → ボイスワープではなくクラウドPBX。転送通話料が不要で代表番号発信が可能です。
  • 複数拠点間の通話が多い → NTT「ひかり電話オフィスタイプ」のグループ通話定額(440円/チャネル・税込)で拠点間を無料化。
  • 他社携帯宛ての通話が多い → ソフトバンク「だれとでも定額 for 光電話」(1回10分・月500回)を検討。
  • 迷惑電話対策・録音・コンプライアンス重視 → トビラフォン Cloud。
  • 通話品質を最優先するコールセンター → FMC採用のBIZTEL モバイル。

判断に迷ったら、まず直近3カ月の通話明細を用意し、「1回あたりの平均通話時間」「月間発信回数」「主な宛先(固定・携帯・拠点内)」「0570などの対象外番号の有無」を洗い出してください。上限付き定額で足りるのか、クラウドPBXの10分かけ放題が有利なのかを数値で判断できます。

加えて、2026年の値上げ・2035年の設備廃止を見据えれば、いずれメタル回線から移行することは既定路線です。番号を変えずに移行できる双方向番号ポータビリティ(LNP、事業者間で番号を保ったまま契約を移せる制度)も定着しているため、早めの移行検討がコスト・手間の両面で有利といえます。

よくある質問(FAQ)

固定電話回線でスマホと同じ「完全かけ放題」はありますか?

固定電話回線単体に無制限の完全かけ放題はありません。NTTの「ひかり電話A」は最大3時間分、ソフトバンクは1回10分・月500回といった上限があります。完全定額に近づけるにはクラウドPBXの「10分かけ放題」などのオプションが必要です。

外出先で会社の電話を受けるにはボイスワープで十分ですか?

用途によっては割高になります。ボイスワープは着信のたびに会社から携帯への通話料が全額課金され、折り返し時は個人の携帯番号が表示されます。クラウドPBXなら転送通話料が無料で、代表番号での発信も可能なため、外出が多いほど有利です。

クラウドPBXにすると通話品質は著しく低下しますか?

著しい低下は起こりにくいです。最新のクラウドPBXは総務省の0AB-J基準(R値80超・遅延150ミリ秒未満・パケット損失率0.5%未満)に準拠しており、導入企業の67.6%が「業務への支障はない」と回答しています。

2024年1月のPSTN移行で銅線の固定電話はすべて光回線に変わったのですか?

いいえ。2024年1月にIP化されたのは中継網(PSTNの交換設備)のみで、各家庭・オフィスまでのアクセス線(銅線)は残存しています。物理的な銅線の撤退は2035年頃を目途とし、2026年4月から先行移行、2028年4月から段階的廃止が予定されています。

2026年4月のNTT基本料値上げはひかり電話やクラウドPBXにも適用されますか?

適用されません。改定対象はアナログ銅線設備を使う「加入電話」等の回線使用料のみ(事務用で月額330円・税込の値上げ)で、ひかり電話やクラウドPBXの基本料金は改定対象外です。

クラウドPBXにすると110番や119番はかけられなくなりますか?

アプリ単体(050番号など)からは緊急通報できませんが、スマホの標準電話アプリから直接発信すれば110番・119番は利用可能です。固定ゲートウェイ経由で緊急通報に対応するサービスもあるため、導入前に確認しておきましょう。

まとめ

固定電話回線に完全かけ放題は存在せず、大手キャリアの定額はすべて上限付きです。通話コストを本気で平準化するなら、固定電話番号(0AB-J番号)をスマホで使えるクラウドPBXの「10分かけ放題」などを組み合わせるのが現実的な解になります。

2026年4月の基本料値上げ(事務用330円・税込)と、2035年頃のメタル回線縮退により、アナログ固定電話を使い続ける前提はすでに崩れつつあります。放置すればコスト増と将来の強制移行が待つため、早めの見直しが有利です。

次に取るべき行動は、まず直近3カ月の通話明細で「平均通話時間・発信回数・宛先・0570などの対象外番号」を洗い出し、上限付き定額で足りるかクラウドPBXが有利かを数値で判断してください。導入時は「デジタル化・AI導入補助金2026」で費用を圧縮でき、双方向番号ポータビリティで番号を変えずに移行できます。自社の通話実態に合ったサービスを選び、値上げと設備廃止に先手を打ちましょう。