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【料金比較】固定電話の初期費用・月額基本料・通信料・転送電話を徹底調査!
これだけ固定電話の種類が増えると、メリットとデメリットが混在して比較しにくいのが難点。
なかでも厄介なのが、料金比較の難しさではないでしょうか。
そこで今回は、最も安い固定電話を突き止めるために、初期費用・基本料金・通話料金・転送電話の4点について料金比較を実施した結果をご紹介します。
目次
結論!最も安い固定電話はクラウドPBX
結論から言うと、複数の固定電話を比較した結果、総合的に最も料金が安かったのは、固定電話アプリ(クラウドPBX)という結果になりました。
順位 | 固定電話の種類 | 初期費用 | 月額基本料金 | 通話料金 | 転送電話 |
1位 | 固定電話アプリ (相場) |
0円~5,500円ほど | 980円~ | ▼固定→固定 国内 8円/3分 米国 条件つき無料 ▼固定→スマホ 登録済み端末 無料 第三者の端末 17.5円/1分 |
すべて無料 |
2位 | ひかり電話 (定価) |
21,780円 | 住宅 550円 法人 550~1,430円 |
▼固定→固定 国内 8円/3分 米国 9円/1分 ▼固定→スマホ 系列キャリア 17.6円/1分 他社キャリア 17.6円/1分 |
▼月額オプション 住宅用 550円 事務用 550円 ▼固定→固定の通話 8円/3分 ▼固定→スマホの通話 同社 17.6円/1分 他社 17.6円/1分 |
2位 | おとくライン (アナログ回線) |
8,800円~ | 住宅 1,634~1,815円 法人 2,255~2,585円 |
▼固定→固定 国内 7.9円/3分 米国 8.8~9.9円/1分 ▼固定→スマホ 系列キャリア 15.5円/1分 他社キャリア 16円~/1分 |
▼月額オプション 住宅用 550円 事務用 880円 ▼固定→固定の通話 7.9円/3分 ▼固定→スマホの通話 同社 15.5円/1分 他社 16円~/1分 |
4位 | NTT加入電話 (アナログ回線) |
40,480円 | 住宅 1,595~1,870円 法人 2,530~3,025円 |
▼固定→固定 国内 8.5~160円ほど/3分 米国 60円/1分 ▼固定→スマホ 系列キャリア 17.6円/1分 他社キャリア 17.6円/1分 |
▼月額オプション 住宅用 550円 事務用 880円 ▼固定→固定の通話 8.5円~160円ほど/3分 ▼固定→スマホの通話 同社 17.6円/1分 他社 17.6円/1分 |
固定電話の種類
固定電話は、主に下記の5種類に分けられます。
一口に固定電話と言っても、回線の種類によって各種費用が異なりますので、料金比較を行う際に役立ててください。
▼主な固定電話の種類
- NTT加入電話(アナログ回線)
- ISDN回線
- 直収電話(ソフトバンクのおとくライン/KDDIのメタルプラスなど)
- IP電話(ひかり電話など)
- 固定電話アプリ(クラウドPBX)
ここからは、5種類の固定電話ごとに特徴を解説していきます。
アナログ回線(加入電話・おとくラインなど)
アナログ回線とは、音声をそのまま銅線(メタル線)に載せて伝達する、つまりアナログ信号で通話する有線タイプの固定電話回線です。
大手3大通信キャリアは、それぞれ下記のようなアナログ回線を提供しています。
ただし、3社とも同じ呼称(商品名)でISDN回線も提供していますので、料金比較をする時は注意が必要です。
- NTTの「加入電話」
- ソフトバンクの「おとくライン」
- KDDIの「メタルプラス」
さらにアナログ回線は、発信する仕組みの違いから下記の2種類に分かれています。
- ダイヤル回線(黒電話):ダイヤル回転時の「断続音」を識別して発信する
- プッシュ回線(プッシュボタン式電話):ピ・ポ・パという「プッシュ音」を識別して発信する
なお、アナログ回線の固定電話として最もメジャーなNTTの加入電話については、下記の記事で詳しく解説しております。
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ISDN回線
ISDN回線とは、音声を「0」と「1」のデータに変換した「デジタル信号」で通話する、有線タイプの固定電話回線です。
使用する電話線はアナログ回線と同じ銅線ですが、同時に2種類の用途に使えるというメリットがあります。
▼使い分けの一例
- 固定電話のみで使用する場合:アナログ回線
- 固定電話の他にFAXやインターネットを併用する場合:ISDN回線
ちなみに、NTTが提供しているISDNサービスの商品名を「INS回線」と言います。
直収電話
直収電話とは、NTT東日本・西日本以外の通信キャリアが提供している固定電話サービスです。
たとえば、NTTコミュニケーションズの 「プラチナライン&世界割」やソフトバンクの「おとくライン」、KDDIの「メタルプラス」などが直収電話にあたります。
同じアナログ回線で料金比較をすると、NTTよりも直収電話の方が割安になっていますので、「通信費を削減したい!」という理由で導入している企業も多いようです。
直収電話はNTTが使用していない電話回線をレンタルしているため、敷設費用の負担がない分、エンドユーザーに還元しているのでしょう。
IP電話(ひかり電話など)
IP電話とは、音声をデジタルデータに置き換えてから、インターネット回線を介して伝達する電話のことです。
当初は固定電話を対象にしたサービスでしたが、今ではスマホやタブレット専用のアプリも登場しています。
NTTが提供している「ひかり電話」はもちろん、Skype やLINEの無料通話もIP電話の一種です。
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固定電話アプリ(クラウドPBX)
固定電話アプリ(クラウドPBX)とは、IP電話の一種ではあるものの、「スマホから固定電話番号を使って発着信できる」という他サービスにはない強みを持つ新しい通信手段です。
▼固定電話アプリの特徴
- スマホさえあれば、市外局番付きの固定電話番号が取得できる
- 置き型の電話機が不要になる
- 1つの固定電話番号を、複数の端末で受信できる
- 会社の代表電話番号を、住所が異なる拠点で共有できる
- 登録済みの端末同士の通話が、無料の内線になる
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NTTの2024年問題!IP網移行で料金はどうなる?
NTT東日本および西日本は、固定電話回線を2024年1月1日付けで全面的にIP網へと移行する旨を公式に決定しました。
ただし、契約中の固定電話はこれまで通り使用できますし、工事・手続き・費用は必要ありません。
IP網へ移行した後の主な変更点は、大きく分けて下記の4点です。
▼NTTの変更点
- アナログ回線とISDN回線の廃止
- 「キャッチホン・ディスプレイ」や「ナンバーお知らせ136」など、一部のサービスが終了
- 「117(時報)」や「ナンバー・リクエスト」など、一部サービスの仕様が変更
- 通話料金が、距離や時間帯を問わず全国一律になる
基本料金として毎月支払っている「回線使用料金」は、IP網になっても変動しません。
一方、詳しくは後述しますが通話料金は「ひかり電話」と同額になるため、格段に安くなります。
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加入電話・おとくライン・ひかり電話・固定電話アプリの料金比較!
ここからは、下記の4項目に分けて行った料金比較の結果をご紹介します。
▼料金比較の項目
- 初期費用(導入費)の料金比較
- 月額基本料の料金比較
- 通話料金の比較
- 転送電話の料金比較
なお、料金比較の対象はベースとなるNTTの加入電話、今後さらにユーザーの増加が見込まれている「ひかり電話」、代表的な直収電話としてソフトバンクの「おとくライン」、最後に新しい通信手段として注目されている「固定電話アプリ」の4種類です。
初期費用(導入費)の料金比較
4種類の固定電話について初期費用の料金比較を行った結果、固定電話アプリが最安値という結果でした。
ちなみに、NTTのアナログ回線は加入権(施設設置負担金)が不要な「ライトプラン」も提供されており、契約料880円+工事費2,200円=3,080円で導入できますが、毎月の使用料金が割高に設定されています。
▼初期費用の料金比較(税込)
順位 | 固定電話の種類 | 加入権 | 契約料 | 工事費 | 合計 |
1位 | 固定電話アプリ (相場) |
0円 | 0円~5,500円ほど | 0円 | 0円~5,500円ほど |
2位 | おとくライン (アナログ回線) |
0円 | - | 交換機工事 1,100円 標準工事費 6,600円 回線新設工事費等 1,100円~ |
8,800円~ |
3位 | ひかり電話 (定価) |
0円 | 880円 | フレッツ光の工事費 19,800円 交換機等工事費 1,100 円 |
21,780円 |
4位 | NTT加入電話 (アナログ回線) |
39,600円 | 880円 | 基本は不要だが、建物による | 40,480円 |
月額基本料の料金比較
月額基本料金が最も割安だったのは、NTTのひかり電話でした。
ただし、ひかり電話は単体で使用できませんので、別途数千円のインターネット使用料を支払わなければなりません。
順位 | 固定電話の種類 | 住宅用 | 法人用 |
1位 | ひかり電話 (定価) |
550円 | 1チャネル・1番号 550円 3チャネル・1番号 1,430円 |
2位 | 固定電話アプリ (相場) |
980円~ | 980円~ |
3位 | おとくライン (アナログ回線) |
1,634円~1,815円 | 2,255円~2,585円 |
4位 | NTT加入電話 (アナログ回線) |
1,595円~1,870円 | 2,530円~3,025円 |
通話料金の比較
通話料金の料金比較は、下記の3項目に分けてご紹介します。
- 固定電話から固定電話へ発信(国内)
- 固定電話から固定電話へ発信(国際)
- 固定電話からスマホへ発信
なお、通話料金は単価が小さいため、税別で記載しております。
固定電話から固定電話へ発信(国内)
通話料金の最安値は、ソフトバンクの「おとくライン」という結果でした。
▼国内通話の料金比較(税別)
順位 | 固定電話の種類 | 通話料金 |
1位 | おとくライン (アナログ回線) |
7.9円/3分 |
2位 | ひかり電話 (定価) |
8円/3分 |
2位 | 固定電話アプリ (相場) |
8円/3分 |
4位 | NTT加入電話 (アナログ回線) |
8.5円~160円ほど/3分 ※距離や時間帯によって変動 |
なお、前述した通り現時点で最も割高なNTT加入電話は、2024年1月1日から全国一律3分8円で通話できるようになります。
固定電話から固定電話へ発信(国際)
海外に支店を構えている、あるいは海外出張が多い企業にとって大きな負担になるのが国際電話。
その点、固定電話アプリなら一定の条件を満たしている場合に限り、国際通話料金が無料になります。
なお、あらかじめ登録していない第三者あてに不安定なネット環境下で発信した場合の通話料金は、サービスの提供元によって異なっていますので、あらかじめリサーチしておいた方が良いでしょう。
▼固定電話同士の国際通話料金(非課税)
順位 | 固定電話の種類 | アメリカ本土 | 韓国 | 中国 |
1位 | 固定電話アプリ (相場) |
登録済みの端末同士で、安定したネット環境下なら無料 | ||
2位 | ひかり電話 | 9円/1分 | 30円/1分 | 30円/1分 |
3位 | おとくライン (アナログ回線) |
8.8円~9.9円/1分 | 31.9円~33円/1分 | 31.9円~33円/1分 |
4位 | NTT加入電話 (アナログ回線) |
60円/1分 | 110円/1分 | 140円/1分 |
なお、NTTがIP網へ移行した後は、国際通話料金もひかり電話と同額になる見通しです。
固定電話からスマホへ発信
これまでは、発信元である固定電話と着信先であるスマホのキャリアが系列会社であれば通話料金が安くなり、逆にキャリアが一致していなければ割高になるのが一般的でした。
しかし、2021年10月に最大手であるNTTが自社・他社を問わず一律料金に見直しており、今後もこの流れは拡大していくと予想されています。
とはいえ、現状で固定電話アプリが最もお得なのは明らかでしょう。
▼固定電話からスマホへの通話料金(税別)
順位 | 固定電話の種類 | 系列の携帯キャリア | 他社の携帯キャリア |
1位 | 固定電話アプリ (相場) |
同じ番号を共有している端末同士は無料 | 17.5円/1分 |
2位 | おとくライン (アナログ回線) |
15.5円/1分 | 16円~/1分 |
4位 | ひかり電話 | 17.6円/1分 ※事業者識別番号(0039)をつけてダイヤルした場合 |
17.6円/1分 ※事業者識別番号(0039)をつけてダイヤルした場合 |
4位 | NTT加入電話 (アナログ回線) |
17.6円/1分 ※事業者識別番号(0039)をつけてダイヤルした場合 |
17.6円/1分 ※事業者識別番号(0039)をつけてダイヤルした場合 |
転送電話の料金比較
転送電話の料金比較を行った結果、固定電話アプリが4項目すべてにおいてダントツの最安値でした。
順位 | 固定電話の種類 | 月額オプション | 固定電話→固定電話 への転送通話 |
固定電話→スマホ への転送通話 |
スマホ→スマホ への転送通話 |
1位 | 固定電話アプリ (相場) |
0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
2位 | ひかり電話 (定価) |
住宅用 550円 事務用 550円 |
8円/3分 | 同社 17.6円/1分 他社 17.6円/1分 |
- |
3位 | おとくライン (アナログ回線) |
住宅用 550円 事務用 880円 |
7.9円/3分 | 同社 15.5円/1分 他社 16円~/1分 |
- |
4位 | NTT加入電話 (アナログ回線) |
住宅用 550円 事務用 880円 |
8.5円~160円ほど/3分 | 同社 17.6円/1分 他社 17.6円/1分 |
- |
そもそも、市外局番つきの固定電話番号を使ってスマホからスマホへ転送できるのは、固定電話だけの特権です。
通常、スマホからスマホへ転送する際は携帯会社のオプションサービスに申し込む必要があります。
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まとめ
年々、目まぐるしく変動する電話料金。
通話料金ひとつとっても、「携帯から携帯へかけるべき?」それとも「固定から携帯へ発信すべき?」と悩みは尽きません。
ビジネスだけでなく日常生活においてもスマホが普及し、さらに複雑化しているのが現状です。
とはいえ、工夫次第で大幅に安くなるのも事実。
まずは電話料金を圧迫している原因を見直し、より節約できるサービスを選び直してみてはいかがでしょうか。