固定電話の安心感をスマートフォンの気軽さで
- 固定電話の発着信をスマホで操作できるサービスを比較!
- > コラム一覧
- > 050IP電話は法人が使ってもOK?ビジネス向けのサービスもご紹介
050IP電話は法人が使ってもOK?ビジネス向けのサービスもご紹介
固定電話番号は一昔前よりも選択肢が増えていますが、「050番号」もその1つ。
とはいえ、法人の場合は個人宅のように料金だけを単純に比較すれば良いという訳ではありません。
そこで今回は、法人にとって050IP電話を使用する是非についてまとめてみました。
法人として050IP電話を使用するメリット・デメリットを踏まえたうえで、ビジネス向けのおすすめサービスをご紹介していきます。
目次
050番号のIP電話とは?
050番号とは「050」から始まるIP電話の一種で、固定電話番号としても携帯電話番号としても取得・使用することができます。
IP電話とは有線タイプの電話回線ではなく、インターネット回線を介する通話システムです。
IP電話を大きく分類すると、以下の3種類に分けられます。
- 050型:「050」から始まり、音声品質がアナログ電話より劣る
- 0AB-J型:「03」など市外局番から始まり、音声品質がアナログ電話と同等
- 電話番号不要型:LINEや Skypeなど、電話番号なしで通話できる
詳しいメリット・デメリットについては後述しますが、すべてのIP電話にはコストが割安な反面、110番など一部の電話番号に限り発信できないという共通点があります。
なお、050番号をスマートフォンで取得するには、専用アプリのダウンロードが必要です。
▼関連記事
電話回線の種類と仕組み
この章では、主な電話回線として以下の4種類について解説していきます。
- 050型IP電話アプリ
- 光IP電話
- NTT加入電話
- 直収型電話
050型IP電話アプリ
従来の固定電話は、「有線の電話回線網」を通して音声やデータを伝達していました。
これに対し、050番号をはじめとするIP電話は「インターネット回線」を通して音声やデータを伝達することで、通話を成立させています。
050型IP電話アプリは、電話加入権が不要なため導入費が非常に安く抑えられるうえ、毎月の基本料金も通話料金も割安なのが最大の強みです。
置き型の固定電話機が無くてもスマホだけで取得・使用できるため、とくに以下のような法人には050型IP電話が向いています。
▼050型IP電話はこんな法人におすすめ!
- スマホから会社の代表番号を使って発着信したい
- 複数の拠点で共通の固定電話番号を共有したい
- 通信コストを節約したい
- 社用携帯を配布するコストを削減したい
最近では、「市外局番つき固定電話番号の取得」や端末間の通話を無用にする「スマホの内線化」など、ビジネス向けの機能を備えた「クラウドPBX(固定電話アプリ)」も、IP電話サービスとして人気を集めています。
光IP電話
光IP電話とは、「光ファイバーのインターネット回線」を通して音声やデータを伝達する通信システムを指しています。
いわゆるIP電話の一種ですから、前述した050型IP電話アプリと同じく従来のアナログおよびISDN回線に比べると、コストは割安です。
一方、050型IP電話アプリとの違いとして以下の5点が挙げられます。
▼「050型IP電話アプリ」と「光IP電話」の違い
- 「03」など、市外局番からはじまる番号が使える
- 「110」など、各緊急機関への発信が可能
- 停電時には使えない
- 別途インターネットプロバイダーと契約が必要なケースもある
- スマホだけでは、番号の取得・使用ができない
NTT加入電話
NTT加入電話とは、「NTT東日本・西日本の電話回線」を通して音声を伝達して、通話を成り立たせている通信システムです。
続々と新たな通信システムが登場しているため加入数は減少しているものの、今でも最もポピュラーなタイプとして認知されており、以下のような特徴があります。
▼NTT加入電話の特徴
- 電話加入権(施設設置負担金)が必要
- 維持管理費が必要な有線を介するため、費用が割高
- 通話品質が高く安定している
- 災害時でも、電話回線が切断しない限り通話が可能
- すべての電話番号に発信できる
ただし、NTTは2024年1月1日づけでアナログ回線とISDN回線を廃止し、全面的にIP網へと移行しています。
そのため、今から新たな固定電話番号を取得する場合は、他の通信システムが有力候補となるでしょう。
▼関連記事
直収型電話
直収型電話とは、NTT以外の通信会社が提供している固定電話サービスです。
通信会社がNTTから空いている電話回線や設備を借りて提供しているアナログ・ISDN回線、と言った方がイメージしやすいかもしれません。
NTT固有の電話加入権は必要なく、NTTと直接契約するよりも導入費・基本料金・通話料金のすべてが安く設定されています。
ただし、050型IP電話アプリのように外出中にスマホを固定電話の子機として扱うなど、インターネット回線を介するサービス特有の「法人向け機能」を使用することはできません。
法人が050の電話番号を使うメリット
050の電話番号は個人宅向けというイメージが定着していますが、法人として利用するメリットがない訳ではありません。
ここからは、「法人」が050の電話番号を使うメリットについて解説していきます。
- スマホ・ソフトフォンだけで取得・使用が可能
- 導入コスト・月額基本料金が安い
- 通話料金を削減できる
- 1つの番号を複数拠点で共有・一括管理できる
- システムの拡張性が高い
スマホ・ソフトフォンだけで取得・使用が可能
法人が050の電話番号を使う1つ目のメリットは、スマートフォンやPCを活用したソフトフォンだけでも、取得・使用が可能という点です。
これまで、法人では「固定電話番号の取得」と「ビジネスフォンの購入」はセットとして考えられてきました。
しかし、保留・転送・アナウンスといった法人向けの機能が搭載されているビジネスフォンは、導入費用が高額なうえ保守点検にかかるコストも大きな負担となります。
その点050の固定電話番号は、スマホやソフトフォンなどの「アプリがダウンロードできる端末」さえあれば、法人だからといって高額なビジネスフォンを購入する必要はありません。
なかでもクラウドPBXで050番号を取得した場合は、社員が外出中であろうとテレワーク中であろうと、同じオフィス内で働いている時と同じ感覚で通話が可能です。
▼関連記事
導入コスト・月額基本料金が安い
なぜ050番号は導入コストが安いのか、その理由として以下の3点が挙げられます。
▼050番号の導入コストが安い理由
- 電話加入権(施設設置負担金)が不要
- ビジネスフォンが不要
- スマホなど手持ちの端末だけで使える
- 設置スペースが不要なため、レイアウト変更に伴う配線工事の経費が発生しない
また、従来のアナログ回線のように有線のメンテナンス費用が発生しない分、月額基本料金が割安に設定されているのも、法人が050番号を使用する大きなメリットと言えるでしょう。
通話料金を削減できる
通話料金を削減できるのも、法人が050の電話番号を使う大きなメリットです。
従来の固定電話は、相手が遠距離になるほど通話料金が高くなる仕組みになっており、とくに県外や離島にかける場合は固定電話同士でも高額になりがちでした。
これに対し、インターネット回線を介して通話する050電話番号の「国内料金」は距離によって変動するのではなく、相手の端末の種類によって決められています。
しかも、始めから安価な一律料金が設定されているため、通話料金を大幅に節約することができるのです。
▼050IP電話の通話料金
- 固定電話への発信:3分10円
- 携帯電話への発信:1分18円ほど
- 050電話番号への発信:無料になるサービスが多い
さらに、海外通話は国家間で結んでいる有線の維持管理費が反映されるため、最初から高額な通話料金が設定されていました。
したがって、海外に拠点を構えている、または海外出張が多い法人には登録済みの端末間に限り海外通話が無料になる050IP電話サービスがおすすめです。
1つの番号を複数拠点で共有・一括管理できる
1つの番号を複数拠点で共有・一括管理できるのも、050IP電話サービスならではの魅力です。
拠点ごとに導入・保守管理を行う必要がないため、手間・時間・費用のすべてを削減することができます。
東京本社の定休日には札幌で外線電話を受信するなど、より法人の組織としてフレキシブルに対応できるようになるのも、大きな強みと言えるでしょう。
ただし、050IP電話サービスごとに対応範囲が少し異なるため、あらかじめ入念なリサーチが必須です。
システムの拡張性が高い
法人が050の電話番号を使う5つ目のメリットは、システムの拡張性が高いという点です。
▼050IP電話サービスと連携できるシステムの一例
- 顧客情報をPC上で管理する「CRM」
- パソコンと電話の機能を統合する「CTI」
ただし、連携できるシステムは050IP電話サービスによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
法人が050の電話番号を使うデメリット
一方、法人として050の電話番号を取得・使用する場合は、以下のようなデメリットについても把握しておきましょう。
- 社会的信用度の低さ
- 通話品質がインターネット環境に影響される
- 緊急通報など一部の電話番号に発信できない
- 他の通信会社に番号ポータビリティできない
社会的信用度の低さ
法人が050の電話番号を使う1つ目のデメリットは、なんと言っても社会的信用度の低さでしょう。
050電話番号の社会的信用度は、市街局番つきの電話番号には及びません。
なぜなら「市街局番つきの電話番号=オフィスが実在する法人企業」だと、一目で判断できるからです。
050番号というだけで、架空企業だと疑われるケースも少なくありません。
▼関連記事
通話品質がインターネット環境に影響される
一口にIP電話と言っても、通話品質はサービスによって異なります。
以下の通り、総務省はIP電話の通話品質を以下の3種類にカテゴライズしています。
- クラスA:固定電話と同レベル
- クラスB:携帯電話と同レベル
- クラスC:クラスBを下回るレベル
法人として050電話番号を使用する場合は、通話品質が固定電話と同レベであるクラスAのサービスが最有力候補となります。
緊急通報など一部の電話番号に発信できない
法人として050の電話番号を使う3つ目のデメリットは、緊急通報など一部の電話番号に発信できないことです。
業務中に110番や119番などの緊急通報番号にかける際は、携帯電話から発信しましょう。
なお、緊急通報番号に発信できるIP電話サービスは、光IP電話のみです。
他の通信会社に番号ポータビリティできない
他の通信会社に番号ポータビリティできないのも、法人が050の電話番号を導入する際の大きなデメリットです。
IP電話アプリがサービスの提供を終了するなど、たとえやむを得ない理由が発生したとしても、同じ050番号を保持したまま他の通信会社へ乗り換えることはできません。
050電話番号は、他の通信会社に乗り換えると別番号に変わってしまいます。
一方、キャンペーン用など期間限定で使用する場合は、安くて利便性の高い050番号がおすすめです。
法人向け050IP電話サービスの選び方ポイント
ここからは、法人として050IP電話サービスを選ぶ際のチェックポイントをご紹介していきます。
- 費用の比較
- 自社の利用シーン
- サポート体制
費用の比較
個人宅より通話する機会が多い法人だからこそ、費用の比較は必須です。
以下の料金すべてにおいて、複数のサービスを比較しておきましょう。
- 初期費用、月額利用料、オプション料金などの「固定費」
- 固定電話、スマホ、国際電話それぞれに対する「通話料金」
- 内線通話など「無料通話の範囲」
自社の利用シーン
一口に「法人向け050IP電話サービス」と言っても、使用できる機能には差があります。
たとえば以下の項目など、自社の利用シーンに合わせて使用できる条件・範囲を確認しておきましょう。
- アプリがダウンロードできるスマホのスペックは?
- 留守番電話や時間外アナウンスなど、装備されている機能は?
- 使用中のITシステムを連携できるか?
- 取得できる電話番号数は?
サポート体制
サポート体制も、法人として050IP電話サービスを選ぶ際の重要なチェックポイントです。
導入の手順をオンラインでサポートしてもらえるか、24時間トラブルに対応してもらえるかなど、あらかじめ確認しておきましょう。
法人向け050IP電話サービス3選!
最後に、法人の導入事例が多い050IP電話サービスとして、以下の3つをご紹介します。
- 03plus
- GoodLine
- クラコール
上記の3種類は050番号だけでなく、市外局番つきの固定電話番号も提供しています。
無料のお試しプランも用意されているため、確実に優良サービスを選びたい法人にこそおすすめです。
03plus
法人向け050IP電話サービスの筆頭と言えば、ビジネスフォン並みの機能が備わっている「03plus」です。
とくに以下のビジネス向け機能は、多くの法人で高いニーズを誇っています。
▼03plusの法人向け機能
- 外線電話を外出中のスタッフにまわせる「パーク保留」
- 営業時間外の「自動応答」
- 「WEB電話帳」との同期
- スマホやPCで送受信できる「クラウドFAX」
また、全国の市外局番つき固定電話番号が取得できるのも、03plusが多くの法人に選ばれている理由です。
新規取得または他社から番号ポータビリティした電話番号を使って海外から国内へ発信した場合、インターネット環境さえ安定していれば国際通話料金が無料になります。
実際の通話品質を確かめたい方は、無料お試しキャンペーンを活用してみましょう。
▼関連記事
GoodLine
続いてご紹介するのは、連携できるアプリ・業務システムが豊富な「GoodLine」です。
GoodLineは、スマホのOSや契約期間に「縛り」がないため、柔軟性や自由度を重視する法人に向いています。
内線ごとに受信できる固定電話番号を指定する「着信番号設定」や1年分の「全通話履歴・検索」など、痒いところに手が届く法人向けの機能が人気です。
類似サービスでは別途オプション料金が発生するような機能が最初から料金プラン内に標準装備されているため、コスト面の優位性も申し分ありません。
▼関連記事
クラコール
コールセンターを運営している法人におすすめしたいのが、1つの電話番号を最大500台の端末で共有できる「クラコール」です。
IVR式の自動音声応答(○○の方は1番を…)やブラインド転送など、法人としてニーズの高い16種類の機能が基本プランに含まれているのも、大きな強みと言えるでしょう。
無料トライアルが用意されているため、契約前に使用感を試したい企業におすすめです。
▼関連記事
まとめ
本記事では、法人にとって050IP電話を使用する是非について解説してきました。
たしかに、050 IP電話にはコストの安さという大きなメリットがあるため、会社の代表番号として使用している法人は存在します。
ただし、法人にとって必須の「社会的信用度」や「通話品質」の低さは否めません。
コストを抑えつつ社会的信用度や通話品質を担保するには、本記事でご紹介した「法人向けの050IP電話サービス」を検討してみてはいかがでしょうか?
同じ費用感で市外局番つきの固定電話番号がスマホだけで取得できるうえ、ビジネスフォン並みの機能が装備されているため、法人が導入する通信システムとしておすすめです。