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電話自動応答システム(IVR)とは?費用相場やおすすめのサービスをご紹介

電話自動応答システム(IVR)とは「○○については1番を、××については2番を押してください」といった具合に、自動音声に沿ってお客様に番号を選択してもらうことで、最適な担当者に割り振る仕組みのことです。
今回は、IVRの仕組みやボイスボットとの違い、導入するメリット・デメリットなどについてまとめてみました。
電話対応業務のDX化に役立つ機能が満載のサービスもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
電話自動応答システム(IVR)とは?
電話自動応答システム(IVR:Interactive Voice Response)とは、顧客からかかってきた電話に対して自動で対応する仕組みのことです。
以下は、電話自動応答システムの一例です。
- あらかじめ録音しておいた音声ガイダンスを流す
- お問い合わせ内容に応じて番号をプッシュしてもらい、専門の担当者に振り分ける
商品のサポートセンターなど、多くの着信が予想される電話番号に設定しておくことで、業務の効率化が図れます。
ここからは、電話自動応答システムについて以下の2項目に分けて解説していきます。
- IVRの仕組み
- IVRとボイスボットの違い
では早速、順番に見ていきましょう。
IVRの仕組み
IVR(電話自動応答システム)は「○○については1番を、××については2番を押してください」といった具合に、あらかじめ用意しておいた自動音声に沿って顧客に番号を選択してもらう仕組みになっています。
一昔前まで、IVRのシステムを社内に構築しているのは大手企業くらいでした。
なぜなら、IVRのシステムを社内に構築するには、数百万円~数千万円もの初期費用をかけて専門の装置を設置し、さらに保守点検のランニングコストなど費用面の負担が大きかったからです。
しかし、現在ではクラウド化によって大幅なコストダウンが可能になり、中小企業や個人事業主においてもIVRの導入が加速しています。
IVRとボイスボットの違い
ボイスボットとは、AIを活用した自動音声応答システムのことです。
IVRとボイスボットの主な違いとして、以下の4点があげられます。
IVR | ボイスボット | |
仕組み | 録音しておいた問説ごとにユーザーに番号を選択してもらい、振り分ける | AIと対話しながら振り分ける |
選択肢の柔軟性 | ダイヤルの数が選択肢の上限になるので、柔軟に対応できない場合もある | お客様の要望に合わせてカスタマイズが可能 |
オペレーターへの情報量 | 設問を分けてユーザーの要望をヒアリングする分、時間がかかる | 顧客の自由発話でヒアリングするため、より多くの情報を収集できる |
ユーザーの利便性 | 小分けにした設問を経てゴールに辿り着くため、時間がかかる | 顧客の自由発話によるヒアリングをAIが判断するため、細かい問説を経なくても素早くゴールに辿り付ける |
お客様が自由に発話した内容をAIが識別するボイスボットは、短時間で専門スタッフに振り分けることができる反面、以下のようなデメリットがあります。
- 導入費用が高額になりがち
- 初期設定の手間がかかる
- 複雑なお問い合わせに対しては、正しく回答できないこともある
できるだけ費用をかけずに電話対応業務を効率化したい場合は、IVRの方がおすすめです。
電話自動応答システム(IVR)の利用シーン
この章では、電話自動応答システム(IVR)の利用シーンについてご紹介していきます。
- 【着信】かかってきた電話への対応(受電制御)
- 【着信】かかってきた電話への対応(自動受付)
- 【発信】キャンペーン告知などの一斉発信
- 【発信】特定の顧客への連絡
- 【応用】他システムとの連携
【着信】かかってきた電話への対応(受電制御)
電話自動応答システム(IVR)の利用シーンとして最も一般的なのが、かかってきた電話への対応です。
主に以下のような部署を設けている企業で活用されており、電話対応業務を自動化することで今までかかっていた手間・時間・経費を大幅に削減することができます。
- コールセンター
- カスタマーサポート
- 総合案内窓口
- 受電担当者がいない職場
具体的には、以下のような使い方が可能です。
- 振り分け:用件別に担当部署へ自動で振り分ける
- あふれ呼対策:手が塞がっている時に、後でかけ直してもらう又は折り返し予約を自動受付する
- 放棄呼対策:不在時に転送したうえで、後ほどかけ直してもらうよう自動案内する
- 録音:営業時間外や不在時の着信に自動応答し、メッセージを録音する
【着信】かかってきた電話への対応(自動受付)
よくある質問など、ある程度テンプレート化できるお問い合わせに対しては、以下の通り電話自動応答システムで対応することができます。
- 質問対応:よくある質問に対し、自動音声で回答
- 自動照会:会員情報やポイント数について、ボタン操作の情報を元に自動回答する
- 自動注文・応募受付:商品の注文やキャンペーン応募などを、ボタン操作や録音入力を元に受付ける
- 災害情報の発信:ユーザーのボタン操作に応じて、指定された地域の災害情報を自動回答する
- 再配達受付:お問い合わせ番号や配達希望日時などを、ボタン操作で受付ける
- クレジットカード情報の取得:ボタン操作や録音入力を元に受付ける
【発信】キャンペーン告知などの一斉発信
電話自動応答システムは着信対応だけでなく、発信ツールとしても優秀です。
とくに、以下のように一度に大量発信するケースで効果を発揮します。
- キャンペーンや新商品のリリース情報などの一斉告知
- セールス電話やフォローコールなど
- 自動ガイダンスによるアンケート調査
【発信】特定の顧客への連絡
特定の顧客に対し特定のタイミングで連絡したい時も、電話自動応答システムが役立ちます。
たとえば以下に該当する顧客をリスト化し、優先度の高い順に自動音声で案内することができます。
- 通知:商品の納期や発送連絡、支払いに関する案内など
- 督促:未入金の督促など
相手に繋がらなかった場合は、間隔や回数を指定してリダイヤルを繰り返すことも可能です。
【応用】他システムとの連携
以下のように他システムと連携させるのも、電話自動応答システムの賢い使い方です。
- IVR認証(本人確認):認証キーやパスワードなどの認証
- SMS連携:申し込みを電話で自動受付してから、SMSで決済手続き用のURLを案内する
- 安否確認システムとの連携:登録メンバーへの一斉電話連絡や、安否状況をボタン操作で確認する
電話自動応答システムを導入するメリット
大手企業に限らず、中小企業や個人病院などあらゆる規模の法人で電話自動応答システムが導入されています。
その理由は、以下のようなメリットが得られるからです。
- 人件費を削減できる
- 電話対応オペレーターの負担が軽減する
- 担当者の離職防止につながる
- 最適な部署へ自動かつ正確に割り振ることができるので、顧客満足度が上がる
- 保留時間が短縮できるので、長く待たされたお客様からのクレームが減る
- 24時間365日対応できる
これらのメリットを総括すると、電話自動応答システムは企業のみならず顧客にとっても利便性の高いツールと言えるのです。
電話自動応答システムを導入するデメリット
一方、電話自動応答の導入を検討されている場合は、以下のようなデメリットがあることも把握しておきましょう。
- 担当者に繋がるまで、時間がかかるケースもある
- 回答の選択肢が多すぎると、ユーザーを混乱させてしまう
- 漏れのないシナリオを構築しておく必要がある
前述した通り、IVRはダイヤルの数だけ回答の選択肢を設定することができます。
とはいえ、あまりに細かい選択肢を設けてしまうとユーザーに不快感を与えかねません。
シナリオを構築する時はユーザーがシンプルに区分できるよう、できるだけ少ない選択肢を設定した方がよいでしょう。
電話自動応答システムの種類
電話自動応答システムを大きく分類すると、以下の3種類に分けられます。
- クラウドIVR
- オンプレミスIVR
- ビジュアルIVR
ここからは、上記の3種類について個別に解説していきます。
クラウドIVR
できるだけ安価で導入したい、ITリソースが限られているので難しい管理には対応できない、という企業におすすめなのが「クラウドIVR」です。
クラウド型の電話自動応答システムは、文字通りインターネット上にIVRシステムが構築されているため、高額な専用機器は必要ありません。
そのため費用相場が3種類の中で最も安く、予算が限られている中小企業や個人事業主に人気です。
▼クラウドIVRの強み
- 費用相場が初期費用0円~、月額利用料が数千円〜数万円とリーズナブル
- 迅速に導入できる
- 運用や保守はサービスに含まれているのが一般的
- システムを柔軟に拡張できる
ただし、外部サーバーを使用する仕組みになっているため、セキュリティ対策に力を入れているサービスを見極めなければなりません。
オンプレミスIVR
機密性の高いデータを扱っている、あるいはセキュリティの厳重さを重視する企業におすすめなのが「オンプレミスIVR」です。
費用相場は初期費用が数十万円~、月額利用料金が数万円~数十万円と割高ではあるものの、以下のような強みから金融・医療・士業といった機密情報を扱う業界に選ばれています。
▼オンプレミスIVRの強み
- 社内にIVR専用機を設置して運用するため、情報漏えいのリスクが極めて低い
- システムのカスタマイズ自由度が高い
一昔前はほとんどの大企業がオンプレミスIVRを採用していましたが、セキュリティを強化したクラウド型が登場して以降は、シェアが低迷しているのが実情です。
ビジュアルIVR
スマホ・タブレット・PCなどを使いこなしている世代をターゲットにしている企業におすすめなのが「ビジュアルIVR」です。
視覚化した音声案内の内容が画面上に表示されるため、電話機の番号を選択する代わりに項目をクリックまたはタップする仕組みになっています。
▼ビジュアルIVRの強み
- 操作が簡単でわかりやすい
- 言語化し難い内容も、グラフやイラストなどを使って表現できる
- 音声案内を最後まで聞く必要がない
- ゴールまでのステップ数が少ないため、短時間で目的を達成できる
ただし、費用相場は初期費用が数万円~、月額利用料金が数万円~数十万円と高額なのが難点。
なかには別途開発費が発生するサービスもあり、そもそも提供しているベンダーが少ないというデメリットもあります。
電話自動応答なら03plusがおすすめ!
03plusとは、スマホだけで市外局番付きの固定電話番号が取得できるIP電話アプリ(クラウドPBX)です。
ビジネス向け機能の豊富さに定評があるだけあって、オプションとして提供しているクラウドIVRだけでも以下の機能を網羅しています。
- ルール設定は1番号につき、5個まで登録可能
- 1階層は1〜9番までの9分岐、0番は「もう一度メッセージを再生」に固定で割り当て
- 動作パターンは着信、音声対応、転送から選べる(転送オプション加入時のみ利用可能)
- 登録可能音声数が50ファイルまで
- 開始時音声設定
- 繰り返し回数設定
- 終了時音声設定
- 着信グループ設定が9個まで登録可能
- テキストから合成音声作成
- 音声ファイル取込(wav形式「8000Hz」のみ対応)
- 受話時に流す音声ウィスパリング
- 待ち呼び機能(窓口が埋まっている場合の音声を再生、窓口が空いた場合につなぐ)
- プッシュ回数集計(番号が押された回数を期間範囲で集計)
- 時間外アナウンスと組み合わせてスケジュール設定が可能
- 初期設定の有料代行あり
このほか、IVRに時間外アナウンスと転送を組み合わせることで、以下のように対応窓口の使い分けが可能になるなど、カスタマイズ性に優れているのも03plusが多くの企業に選ばれている理由です。
- 平日は社内窓口で対応
- 営業時間外や休日は、外部のコールセンターに対応を外注する
03plusについては以下の記事にて詳しく解説しております。
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まとめ
電話自動応答(IVR)は、電話対応業務のDX化に欠かせないシステムです。
お問い合わせ電話を内容にあわせて専門部署のスタッフに振り分けたり、さまざまな他システムと連携させたりと、目覚ましい進化を遂げています。
本記事でご紹介した「03plus」のように、番号が押された回数を期間限定で集計するなど、今ではマーケティングの一環としても有望視されているのです。
効率化・リソースの削減・顧客満足度の向上など、電話対応業務で課題を抱えている場合は、電話自動応答(IVR)の導入を検討してみてはいかがでしょうか?