カテゴリー:IP電話 問題解決 固定電話

クラウドPBXのセキュリティリスク5選!優良サービスの選び方も解説

クラウドPBXのセキュリティリスク5選!優良サービスの選び方も解説

インターネットを介しているクラウドPBXに対し、「セキュリティ対策は万全なのか?」と懸念されている企業さまも多いでしょう。

そこで今回は、クラウドPBXにはどのようなセキュリティリスクがあり、どういった対策を講じているのかを解説していきます。

セキュリティ対策に強いクラウドPBXもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

クラウドPBXのセキュリティリスク5選!

クラウドPBXのセキュリティリスクとして、とくに懸念されているのが以下の5点です。

  • 顧客データの情報漏えい
  • 社内ネットワークへの不正アクセス(ハッキング)
  • 通話の盗聴・不正傍受
  • ログイン情報の乗っ取り・不正利用
  • マルウェア感染

ここからは、上記5点のセキュリティリスクについて個別に解説していきます。

顧客データの情報漏えい

クラウドPBXを導入している法人やフリーランスにとって、最も懸念されるセキュリティリスクは「顧客データの情報漏えい」です。

株式会社東京商工リサーチが実施した「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査によると、2021年から2022年にかけて過去最多を記録していました。

出典:株式会社東京商工リサーチ

この調査では情報漏えいの原因についても言及しており、2022年で最多だったのは「ウイルス感染・不正アクセス」でした。

出典:株式会社東京商工リサーチ

クラウドPBXがインターネット上で管理しているWeb電話帳には、社員情報だけでなくお客様の連絡先も含まれているため、万全のセキュリティ対策が欠かせません。

社内ネットワークへの不正アクセス(ハッキング)

社内ネットワークへの不正アクセスも、クラウドPBXにおける代表的なセキュリティリスクです。

クラウドPBXは、インターネットを介して「社内ネットワーク」と紐付いています。

そのためクラウドPBXのセキュリティが破られてしまうと、テレワーク中の社員が使っているスマホだけでなく、オフィス内のPCに不正アクセスされる危険性もあるのです。

ちなみに、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施した「情報セキュリティ10大脅威 2024」の結果は、以下の通りでした。

出典:独立行政法人情報処理推進機構「情報セキュリティ10大脅威 2024」

通話の盗聴・不正傍受

クラウドPBXにおける3つ目のセキュリティリスクは、通話の盗聴・不正傍受についてです。

誰とどのような商談をしているのか、新商品の開発がどこまで進んでいるのかなど、社外秘の情報が盗聴・不正傍受されないようにする対策が求められます。

とくに通話を録音データとして残している場合は、ハッキング対策が必須です。

ログイン情報の乗っ取り・不正利用

クラウドPBXはユーザーがどこにいても利用できるよう、IDとパスワードを使ってアクセスできる仕組みになっています。

言い換えれば、肝心のIDとパスワードが流出してしまうとログイン情報が乗っ取られ、クラウドPBXが不正利用されてしまうのです。

ログイン情報の乗っ取り・不正利用に対するセキュリティ対策を怠ると、悪意のある第三者によって高額な海外通話料金を請求され兼ねません。

マルウェア感染

マルウェア(Malware)感染とは、悪意のある第三者が作成したソフトウェア全般にデバイスが侵される事象のことです。

代表的なマルウェアとしては「トロイの木馬」や「スパイウェア」などがあり、感染すると以下のようなリスクが発生します。

  • スマホやPCの乗っ取り
  • キーロガーによるIDやパスワードの盗難
  • ネットワークトラフィックの盗聴や傍受
  • デバイスやサーバー内にある電話帳データの情報漏えい

マルウェアは感染した端末だけでなく、ネットワークを通じて「他の端末にも侵入する性質」を持っているため、その被害は甚大です。

クラウドPBXが実施しているセキュリティ体制

前述したリスクに対し、「優良」なクラウドPBXは以下のような対策を講じています。

  • ソフトウェアをアップデートして新しい脅威に対抗
  • データセンターでの常時監視
  • クラウド上でデータを一元管理
  • データセンターの分散によるBCP対策

ここからは、クラウドPBXが安全対策として実施している上記3つのセキュリティ対策について、順番に解説していきます。

ソフトウェアをアップデートして新しい脅威に対抗

どんなに強固なセキュリティソフトでも、未来永劫、通用する訳ではありません。

ハッカーの技術は日々進化し、マルウェアなどのウイルスも増え続けています。

だからこそ、顧客から重要データの管理を任されているクラウドPBXは、不正アクセスやハッキングを受ける度に手口を分析し、常に新しい脅威に対抗すべくソフトウェアのアップデートを重ねているのです。

データセンターでの常時監視

電話帳データをはじめとする顧客情報を自社で管理している企業は、社内ネットワークに加えてサーバーのセキュリティ対策も自社で行わなければならず、すべて自己責任となります。

その点、クラウドPBXではデータセンターでサーバーを24時間365日体制で監視しているため、万が一サイバー攻撃を受けたとしても速やかに感知することが可能です。

感知速度が早い分、被害を最小限に抑えられるのはもちろん、復旧作業も任せることができるのはクラウドPBXならではの強みと言えるでしょう。

とくに導入実績が多いクラウドPBXでは、多くの顧客から社外秘の重要データを預かっているため、セキュリティ対策により多くの費用をかけて厳重に管理しています。

クラウド上でデータを一元管理

クラウドPBXでは顧客データをクラウド上で一元管理することで、セキュリティ対策を効率化しています。

たとえ情報漏えいや不正アクセスが発生したとしても、常にデータセンターで監視しているため、迅速に調査・復旧が可能です。

改ざんされたデータは一括削除することができるので、クラウド上のデータは常に最新の状態を保つことができます。

さらに言えば、スマホやPCなどのデバイスが破損・紛失・盗難といったトラブルにあったとしても、クラウド上のデータは守られているのです。

データセンターの分散によるBCP対策

データセンターを分散し、BCP対策(事業継続計画)を強化しているのもクラウドPBXが行っている代表的なセキュリティ対策です。

複数のデータセンターを運用することで、地震や津波といった大規模災害が発生した際の被害を、最小限に抑えることができます。

ただし、リスクヘッジの一環としてデータセンターを分散しているクラウドPBXは限られているため、契約する前に確認しておきましょう。

ユーザーが行うべきセキュリティ対策

優良クラウドPBXでは、メーカー側で厳重なセキュリティ対策を行っています。

とはいえ、より強化するにはユーザー側でも最低限の対策は必要です。

ここでは、ユーザーが行うべきセキュリティ対策を以下の2項目に分けてご紹介していきます。

  • 不正アクセス・ハッキングによる情報漏えい対策
  • マルウェア感染の対策

では順番に見ていきましょう。

不正アクセス・ハッキングによる情報漏えい対策

不正アクセスやハッキングによる情報漏えいをブロックするには、以下のようなセキュリティ対策が有効です。

  • パスワードを定期的に変更する
  • 推測されにくいパスワードを設定する
  • 社員のセキュリティ教育を徹底する
  • スマホ紛失時のガイドラインを設けておく
  • 社内Wi-Fiのセキュリティを強化する
  • フリーWi-Fiを使用しない

とくにログイン情報の漏えいは甚大な被害につながりやすいため、以下のような対策によって強化しておきましょう。

  • クラウドPBX専用にする
  • 大文字・小文字・数字・記号などを組み合わせて長くする
  • 2段階認証を導入する

マルウェア感染の対策

一方、ユーザー側にできるマルウェア感染のセキュリティ対策として、以下の4点が挙げられます。

  • 最新のデバイスやソフトウェアを使用する
  • インターネット関連のサービス・機器のパスワード設定を強化する
  • セキュリティルールを設ける
  • マルウェアに感染した可能性があるデバイスなどは、ネットワークから切り離す

マルウェアは、最初に感染した機器から他の機器へとインターネットを介して被害が拡大していきます。

感染の兆しが見つかった場合は、PCをオフラインにしたりスマホを機内モードにしたりして、直ちにネットワークから遮断しましょう。

セキュリティを重視したPBX選びのポイント

セキュリティ対策が充実しているクラウドPBXかどうかを見極めるには、以下5つのチェック項目が役立ちます。

  • サポート体制:メールやチャットなど、24時間365日対応の窓口はあるか?
  • データセンターの数:複数のデータセンターを運用し、リスクを分散しているか?
  • 通信システム;通信は暗号化されているか?
  • 開発年数:「老舗」と呼ばれているなど、業界を代表する会社か?
  • 導入実績:実績数の多く、市区町村などの公的機関でも採用されているか?

上記すべてを満たしている場合は、セキュリティ対策に強い優良クラウドPBXと判断して良いでしょう。

まとめ

この記事では、クラウドPBXのセキュリティ対策について解説してきました。

インターネットを介しているクラウドPBXは、セキュリティの安全性を懸念されがちです。

しかし、優良なクラウドPBXほど顧客から任されているデータを守るために、徹底したセキュリティ対策を行っています。

セキュリティ対策に強いクラウドPBXをお探しの際は、ぜひ本記事でご紹介した情報をお役立てください。